「あじあ」のダイヤ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 09:36 UTC 版)
「あじあ (列車)」の記事における「「あじあ」のダイヤ」の解説
当初の案では大連 - 新京間の途中停車駅は奉天駅のみであったが、大連 - 奉天間396.6 kmもの長距離を無停車で走行するには炭水車に搭載可能な水の量や灰箱(燃焼後の石炭灰を収納する容器)の容量が不足することが明らかになり、実際の運行では大石橋駅と四平街駅が途中停車駅に追加された。また、パシナ形機関車は大連機関区と新京機関区に分散配置され、大連機関区配置の「パシナ」は大連 - 奉天間、新京機関区配置の「パシナ」は奉天 - 新京間を牽引し、奉天駅停車中に機関車の付け替えを行っていた(後に奉天駅での機関車付け替えは廃止され、全区間を同一の「パシナ」が牽引する方式となった)。1934年(昭和9年)11月、「あじあ」運行開始時のダイヤは以下の通りである。 「あじあ」運行開始時のダイヤ1934年(昭和9年)11月改正駅名新京行き大連行き大連 発 09:00 着 18:30 大石橋 着 11:54 発 15:37 発 11:59 着 15:32 奉天 着 13:47 発 13:43 発 13:52 着 13:38 四平街 着 16:02 発 11:30 発 16:07 着 11:25 新京 着 17:30 発 10:00 1939年(昭和14年)11月からは停車駅に鞍山駅が追加された。 ジャパン・ツーリスト・ビューロー発行の『満州支那汽車時間表』昭和15年8月号に掲載されている「あじあ」の停車駅は以下の通り。 大連駅 - (普蘭店駅) - 大石橋駅 - 鞍山駅 - 奉天駅 - 四平街駅 - 新京駅 - 徳恵駅 - 双城堡駅 - ハルビン駅(1939年(昭和14年)11月1日改正ダイヤ)※普蘭店駅は関東州の北端にあることから、車内の荷物検査を行う税関吏を乗車させるために大連行き列車のみ停車した。普蘭店駅での旅客取扱は行われない。 ハルビン行きの列車番号は11、大連行きの列車番号は12である。 また、「あじあ」は大連で大阪商船の神戸 - 門司 - 大連間航路に接続し、日本本土(内地)と満州を結ぶ国際連絡運輸の一翼を担っていた。下表は「あじあ」を利用して東京と満州を往来する場合の最速ルートを示したものである。なお、「あじあ」を利用する門司・大連経由ルートは東京を出発してから新京に到着するまで最速でも74時間20分(3泊4日)を要したが、関釜連絡船を利用し朝鮮半島経由で満州に至るルートを利用すれば東京を出発してから最速54時間45分(2泊3日)で新京に到達できた。 日満連絡時刻表(門司・大連経由) 1940年(昭和15年)4月12日改正ダイヤ列車・便名日数時刻発着駅・港名発着時刻日数列車・便名特急「富士」1列車 1日 15:00 発 東京 着 15:25 4日 特急「富士」2列車 2日 09:25 着 下関 発 20:30 3日 関門連絡船1便 09:45 発 着 20:15 関門連絡船2便 10:00 着 門司 発 20:00 大阪商船航路 12:00 発 着 19:00 大阪商船航路 4日 08:00 着 大連 発 23:00 1日 特急「あじあ」11列車 08:55 発 着 22:05 特急「あじあ」12列車 13:44 着 奉天 発 17:15 13:50 発 着 17:09 17:20 着 新京 発 13:40 17:30 発 着 13:30 21:30 着 ハルビン 発 09:30 東京 - 新京間所要時間74時間20分 新京 - 東京間所要時間73時間45分
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