バセドウ病
バセドー‐びょう〔‐ビヤウ〕【バセドー病】
バセドウ病
病名疾患名治療など: | クラウンゴール グリオブラストーマ スギ花粉症 バセドウ病 ヘモグロビン・カンザス ヘモグロビン・チェサピーク ヘモグロビン異常症 |
バセドウ病
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バセドウ病またはバセドー病(バセドウびょう、バセドーびょう、 独: Basedow-Krankheit)とは、甲状腺疾患のひとつで、甲状腺機能亢進症を起こす代表的な病気である。自己免疫疾患の一つ。機能亢進によって甲状腺ホルモンが必要以上に産生されるため、肉体及び精神に様々な影響を及ぼす。
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- ^ カール・アドルフ・フォン・バセドウ, バセドウ病についてあれこれ
- 1 バセドウ病とは
- 2 バセドウ病の概要
- 3 症状・症候
- 4 検査
- 5 予後
- 6 脚注
バセドウ病
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 21:24 UTC 版)
研究によると、遮断抗体がサイロトロピンに結合して阻害し、その結果、ヒト甲状腺細胞におけるcAMPレベルを低下させることが示されている。この相互作用は、主に、バセドウ病免疫グロブリンが多能性であることを示す方法として使用されており、この病気の治療の可能性を示すというよりも、複数の作用があることを意味している。
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バセドウ病
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 06:47 UTC 版)
バセドウ病は緊急症、甲状腺機能亢進症、眼症状に関しての治療が知られている。 緊急症 頻脈性の心房細動、心不全症状(頸静脈怒張、肝腫大、下腿浮腫)、著しい頻脈、37.5度以上の発熱に加えた消化器症状(食思不振、下痢)、感染症や重篤な糖尿病などの合併症がある場合に重症でクリーゼにおちいる危険性がある。診断はBurchとWartofskyの甲状腺クリーゼの診断基準や日本甲状腺学会の甲状腺クリーゼ診断基準が知られている。 緊急治療を要する例は、抗甲状腺薬のみで治療をしていると数日で死に至ることがある。これは抗甲状腺薬の作用機序が甲状腺ホルモンの合成の抑制であるため、血中甲状腺ホルモンが低下するのに時間がかかるためである。早急に甲状腺機能を正常化させる場合はホルモン分泌を抑制するヨード剤を用いるべきである。 クリーゼを疑った場合はヨード剤と抗甲状腺薬を併用することが多い。ヨード剤はルゴール液(6.3mg/滴)1日1回5滴またはヨウ化カリウム丸(38.2mg/丸)1日1錠で用いる。抗甲状腺薬はMMI30 - 45mg分2、PTU450 - 600mg分3で開始し甲状腺機能が正常化するまで継続することが多い。重症の場合、とくに頻脈性心房細動で心不全のある場合や消化器症状が出ている場合は、グルココルチコイドを投与する。グルココルチコイドはデキサメサゾンで4 - 8mg点滴で3日間またはプレドニゾロン30 - 40mgで3日間ほど投与する。 甲状腺機能亢進症 甲状腺機能亢進症は、TSH受容体抗体によって甲状腺が刺激されているため生じると考えられている。この抗体を直接減らす治療は、今のところはない。 治療は抗甲状腺薬で甲状腺ホルモンの合成を抑制するか、アイソトープや手術で甲状腺ホルモンを産出する場所を少なくして、甲状腺から分泌されるホルモンを正常化させる治療である。抗甲状腺薬ではチアマゾール(MMI、メルカゾール)とプロピルチオウラシル(PTU、プロパジール、チウラジール)が知られている。効果副作用の面ではMMIの方がPTUより使いやすい。 約半数の例で1 - 2年の治療で寛解に入る。軽症から中等症例ではMMI15mg分1の投与を開始する。FT4が7ng/dl以上、TRAbが高値、甲状腺腫が大きい場合はMMI30mg分2で開始する。抗 甲状腺薬で注意すべき副作用には無顆粒球症、発疹、肝障害などが知られている。副作用は2 - 3ヶ月以内に起こることがほとんどであり、最初の2ヶ月は2週間毎の採血が望ましい。内服開始後の38度以上の発熱が出た場合に直ちに内服を中止して受診する必要がある。抗甲状腺薬を投与し2 - 3年で寛解しなければアイソトープまたは手術が考慮される。 抗甲状腺薬の比較一般名チアマゾール(MMI)プロピルチオウラシル(PTU)商品名 メルカゾール チウラジール、プロパジール ホルモン合成抑制効果比 10< 1 末梢でのT4→T3変換抑制作用 - + 血中半減期 4 - 5時間 30 - 60分 血漿蛋白結合率 5%未満 約80% 作用持続時間 24時間 6 - 8時間 胎児甲状腺機能抑制作用 + + 乳汁/血清濃度比 1 0.1 バセドウ病による甲状腺機能亢進症の治療法の比較抗甲状腺薬アイソトープ(RI)手術効果の仕組み 甲状腺ホルモンを合成する酵素の働きを抑制して、甲状腺ホルモンの産出を減らす 放射線ヨードで放射性甲状腺炎を起こすことにより、ホルモンを合成する場所を減少させるとともにホルモン合成する力も低下させる 甲状腺モルモンを合成する場所を少なくする。 長所 一番自然なかたちで治る。手術やアイソトープ治療後に起こりうる不可逆性の機能低下症にならない 確実、簡単、安全な治療法である。結果が予測できる 早期に確実な結果が得られる。大きな甲状腺腫を除去できる。 短所 副作用の頻度が高い。約半数の患者は1 - 2年の服薬で寛解に入るが、何十年飲んでも寛解しない例がある。数ヶ月に一度の受診が必要 妊娠、授乳中は禁忌。甲状腺機能亢進症を確実に治そうとすると機能低下症になることが多い。多くの患者で生涯の甲状腺ホルモン補充療法が必要になる。 一時的ではあるが費用負担が大きい。入院が必要。反回神経麻痺や副甲状腺機能低下症を起こす可能性がある。外科医の腕により結果が左右される。生涯甲状腺ホルモンの補充が必要になる 特に適応になるもの 手術やアイソトープ治療を嫌がる患者、軽症で甲状腺腫の小さな若い患者 機能低下症になってもいいから確実に機能亢進を治したい患者。甲状腺薬でコントロールできないが副作用のために薬が飲めない患者。心臓病や精神障害などの合併症のある患者。 薬でコントロールできないか、副作用のために薬が飲めない人でRI治療を嫌がる患者。腫瘍合併例。他の治療を拒否する患者 バセドウ病眼症 バセドウ病眼症の症状や所見、すなわち眼瞼後退、眼球突出、眼痛、眼瞼腫脹、複視、視力低下は眼瞼を動かす筋肉に起こる変化と眼窩内の脂肪組織、外眼筋に起こる炎症性変化で説明できる。 複視や視力低下が出現した場合は、ステロイドパルス療法や放射線治療が考慮される。
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バセドウ病
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 02:05 UTC 版)
「エプスタイン・バール・ウイルス」の記事における「バセドウ病」の解説
2011年から鳥取大学医学部医学科分子病理学分野の研究グループは、EBVの再活性化と自己免疫性甲状腺機能亢進症であるバセドウ病の自己抗体(抗甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体;TRAb)産生との関連を指摘し始めた。 そして上述のように、その研究グループは2017年に、EBVに感染したB細胞からバセドウ病の自己抗体である抗甲状腺刺激ホルモンレセプター抗体(TRAb)が産生されるメカニズムを突き止めた。特に、バセドウ病を引き起こすのはIgG1のアイソタイプを持ったTRAbであり、そのためにはTRAb陽性B細胞で免疫グロブリン(抗体)のクラススイッチ遺伝子再編成を引き起こす活性化誘導シチジンデアミナーゼ(AID)の発現が必須となるが、EBVの潜伏感染Ⅲ型遺伝子のLMP-1はT細胞非依存性にCD40のシグナルを模倣しNF-κBを活性化させることができ、NF-κBはAID遺伝子(AICDA)の転写を促進するので、バセドウ病を引き起こすIgG1のアイソタイプを持ったTRAbの産生が可能になるということである。 同研究グループは2018年、11例のリンパ球・形質細胞の浸潤を認めるバセドウ病患者の、7例の甲状腺摘出検体においてEBV(+)B細胞・IgG4(+)形質細胞の存在をそれぞれ EBV-encoded small RNA 1(EBER-1)の in situ ハイブリダイゼーション・免疫組織科学により調べ、実際にEBV(+)細胞とIgG4(+)形質細胞が甲状腺組織の同じ位置に存在していることを確認している。また、14例の健常対照群と13例のバセドウ病患者のリンパ球におけるEBVの再活性化を誘導し、両方のリンパ球においてIgG4の産生を確認している。特に、病状のコントロールができなくなり甲状腺の摘出を受けた患者においては血清におけるIgG4/IgG比がとても高く、IgG4関連疾患に認められる tumefactive な病変・花筵状線維化・閉塞性静脈炎は認められず、IgG4関連疾患とは診断し難いがIgG4関連疾患様の状態にあることが分かった。これは2014年の和歌山大学の研究グループによる、バセドウ病患者の一部において血清IgG4価が高いという結果に一致している。B細胞におけるIgG4へのクラススイッチ遺伝子再編成にはTh2細胞性サイトカインとIL-10という免疫抑制系のサイトカインが必要であるが、EBVのBCRF-1遺伝子の転写産物はIL-10のホモログであり、さらに EBV-encoded small RNAs (EBERs) は宿主のB細胞にIL-10の産生を促すので、EBVのIL-10のホモログとEBERsによって産生が促されたIL-10が、制御性T細胞の産生するIL-10の代わりにIgG4へのクラススイッチに寄与しているようである(さらにこのEBVのIL-10のホモログとEBERsによって産生が促された宿主のB細胞のIL-10は、免疫抑制系サイトカインとしてEBV特異的細胞傷害性T細胞の働きを阻害し、ゆえにEBVの免疫からの逃避を助ける)。通常、形質細胞は抗原に対して高い親和性(high-affinity)を示すIgGを産生するが、IgG4は抗原に対し高い親和性を示す抗体ではないので、胚中心におけるB細胞の抗原に対しての親和性成熟においてはIgG4へのクラススイッチは非常に稀にしか起こらないと考えてよい。それゆえにこの研究におけるバセドウ病患者の甲状腺切除組織におけるIgG4(+)形質細胞は胚中心におけるB細胞の親和性成熟以外の過程で発生したものと考えられ、そしてその過程はEBVの再活性化によって誘導されたIgG4産生であるということが結論づけられた。
※この「バセドウ病」の解説は、「エプスタイン・バール・ウイルス」の解説の一部です。
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バセドウ病
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 03:49 UTC 版)
甲状腺ホルモンの影響で、血液から細胞内へカリウムの移動がおこるため。周期性四肢麻痺を来たす。
※この「バセドウ病」の解説は、「低カリウム血症」の解説の一部です。
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