リンパ球
リンパ球 ( lymphocyte )
リンパ球
リンパ球(Lymphocytes)
リンパ球
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/17 23:29 UTC 版)
リンパ球(リンパきゅう、英: lymphocyte)は、脊椎動物の免疫系における白血球のサブタイプの一つである。リンパ球にはナチュラルキラー細胞(NK細胞とも、自然免疫、獲得免疫の細胞性免疫、細胞傷害性において機能する)、T細胞(自然免疫、獲得免疫の液性免疫、細胞性免疫、細胞傷害性において機能する)、B細胞(獲得免疫の液性免疫、抗体産生を担う)がある。これらはリンパ中で見られる主要な細胞種であり、そこからリンパ球と呼ばれる。
- ^ a b Janeway, Charles; Paul Travers; Mark Walport; Mark Shlomchik (2001). Immunobiology; Fifth Edition. New York and London: Garland Science. ISBN 0-8153-4101-6.
- ^ a b c Abbas AK; Lichtman AH (2003). Cellular and Molecular Immunology (5th ed.). Saunders, Philadelphia. ISBN 0-7216-0008-5
- ^ Kumar, Abbas Fausto. Pathologic Basis of Disease (7th ed.)
- ^ Berrington, J. E.; Barge, D; Fenton, AC; Cant, AJ; Spickett, GP (May 2005). “Lymphocyte subsets in term and significantly preterm UK infants in the first year of life analysed by single platform flow cytometry”. Clin Exp Immunol 140 (2): 289–292. doi:10.1111/j.1365-2249.2005.02767.x. PMC 1809375. PMID 15807853 .
リンパ球
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 14:34 UTC 版)
獲得免疫に関与する細胞は特定の種類の白血球で、リンパ球と呼ばれている。その主要なタイプはB細胞とT細胞であり、骨髄の中の造血幹細胞に由来する。B細胞は体液性免疫反応に関与し、T細胞は細胞性免疫応答に関与する。B細胞とT細胞は、特定の目標を認識する受容体分子をもっている。T細胞が病原体のような「異物」のターゲットを認識するには、抗原(病原体)が小片まで分解されて自己の受容体である主要組織適合遺伝子複合体(MHC、Major Histocompatibility Complex)分子と組み合わさって提示されねばならない。T細胞には細胞傷害性T細胞(キラーT細胞)とヘルパーT細胞の2種類の主要なサブタイプがある。細胞傷害性T細胞はMHCクラスI分子と結合した抗原のみを認識し、ヘルパーT細胞はMHCクラスII分子と結合した抗原のみを認識する。これらの2つの抗原提示の機構は、2タイプのT細胞の異なる役割を反映している。3番目のマイナーなサブタイプのT細胞としてγδT細胞があり、MHC受容体に結合しない、非加工の抗原を認識する。 対照的に、B細胞の抗原に特有の受容体は、B細胞表面上の抗体分子であり、抗原加工なしに、病原体全体を認識する。B細胞上の抗体は、将来そのB細胞が産生する抗体のサンプルであるが多少の違いが存在する。B細胞の各々の増殖系は異なった抗体を発現し、B細胞の抗原受容体の完全な1セットは体が作ることができる全ての抗体を表すものである。
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リンパ球
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 07:10 UTC 版)
詳細は「リンパ球」を参照 リンパ球(Lymphocyte)は、末梢血の白血球のうち20〜40%ほどを占める、比較的小さく(6〜15µm)、細胞質の少ない白血球。その大きさから小リンパ球(6〜9µm)と大リンパ球(9〜15µm)とに分類されることがあるが、この分類に絶対的な基準はない。抗体(免疫グロブリン)などを使ってあらゆる異物に対して攻撃するが、特にウイルスなどの小さな異物や腫瘍細胞に対しては、顆粒球ではなくリンパ球が中心となって対応する。NK細胞、B細胞(Bリンパ球)、T細胞(Tリンパ球)などの種類がある。体液性免疫、抗体産生に携わるのはB細胞とそれをサポートするヘルパーT細胞で、腫瘍細胞やウイルス感染細胞の破壊など細胞性免疫に携わるのはキラーT細胞やNK細胞である。寿命は数日から数箇月、時には年単位である。骨髄で未熟な状態で産出された後、胸腺(T細胞)や骨髄など(B細胞)で成熟し、さらにはリンパ節に移動し、そこでも増生・成熟が行われるなど、複雑な経過をたどる。
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リンパ球
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 15:33 UTC 版)
詳細は「リンパ球」を参照 Tリンパ球とBリンパ球は、獲得免疫系の細胞である。人体には、白血球の20〜40%にあたる約2兆個のリンパ球が存在し、その総質量は脳や肝臓とほぼ同じである。末梢血には循環するリンパ球の2%しか含まれておらず、残りの98%は組織やリンパ節、脾臓などのリンパ系内を移動している。ヒトの場合、リンパ球プールの約1~2%が毎時循環しており、細胞が反応する特定の病原体や抗原に遭遇する機会を増やしている。 B細胞とT細胞は、同じ多能性造血幹細胞に由来し、活性化されるまでは互いに同じように見える。B細胞は体液性免疫反応に大きな役割を果たし、T細胞は細胞介在性免疫反応に深く関わっている。無顎類を除く全ての脊椎動物では、B細胞とT細胞は骨髄中の幹細胞によって作られる。T細胞の前駆細胞はその後、骨髄から胸腺に移動し、そこで更に発達する。 成体の末梢リンパ系臓器には、少なくとも3段階に分化したB細胞とT細胞が混在している。 未感作B細胞および未感作T細胞(naïve cell):骨髄または胸腺からリンパ系に入ったが、適合する抗原にまだ出会っていない細胞 効果細胞(effector cell):一致する抗原によって活性化され、病原体の排除に積極的に関与している細胞 記憶細胞(memory cell):過去に感染した際に生き残った細胞
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「リンパ球」の例文・使い方・用例・文例
- リンパ球性脈絡髄膜炎を引き起こすRNAウイルス
- ときどきリンパ球白血病を治療するのに使用される抗悪性腫瘍薬(商標名エルスパー)
- リンパ球に関する、またはそれの
- リンパ球を生産し、免疫を生み出すことをたすける首の付け根の導管のない腺器官
- (プラズマに類似しているが)白血球(リンパ球)と乳糜を含んでいる薄い凝固性の流体
- リンパとリンパ球の源
- 液性免疫を提供する骨髄に由来するリンパ球
- 胸腺で発達した小さなリンパ球
- 未熟なリンパ球
- 特定の抗原に対する反応においてBリンパ球から発生するリンパ球のような細胞
- リンパ球と腫瘍細胞の融合の結果生じる雑種細胞
- 骨髄、リンパ節、胸腺、および脾臓のリンパ球の構成
- 循環血液の中の異常に少ない数のリンパ球
- 循環血液の中のリンパ球の数の異常増加
- 循環血液の中のリンパ系組織とリンパ球細胞の肥大を特徴とする白血病
- リンパ球の妨害をもたらす体組織または血液の線虫による病気
- Tリンパ球のつくる糖蛋白
- Bリンパ球に作用して抗体産生細胞への分化を促進する因子
- B細胞というリンパ球
- リンパ球という白血球
リンパ球と同じ種類の言葉
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