サウンド・ロゴとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > サウンド・ロゴの意味・解説 

サウンド‐ロゴ【sound logo】

読み方:さうんどろご

企業社名商品名などをアピールするために使う、短いメロディー効果音。テレビ・ラジオのコマーシャルウェブサイトなどで流される


サウンド・ロゴ sound logo


サウンドロゴ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/16 03:02 UTC 版)

サウンドロゴ英語: sound logo)は、サウンド=によるロゴタイプ[1]を意味する語。主に動画・音声によるコマーシャルメッセージ(CM)におけるブランディング手法を示す語として用いられる。

サウンドロゴの制作にはサウンドデザイナー作曲家が関わる。

広告手法として

CMにおける「サウンドロゴ」とは、広告主名や商品名に定まった短いメロディ効果音[2]をつけるなどして定まった形式の音響を制作し、異なるバージョンのCMで共通して流すこと。コーポレート・ボイスとも[3]

人の心理に備わる、音によるイメージ喚起(メモリー・ビジョン[4])を利用した広告テクニックのひとつで、宣伝効果を高めるため、視聴者・聴取者の注意を惹きつけ強く記憶されることを狙って制作される。

短い時間で強い印象を与える広告テクニックとしてはキャッチコピーとも重なりが見られ、サウンドロゴとして制作されたものの文字化が印刷広告のキャッチコピーとなった事例もある[1][5]

権利性

サウンドロゴの権利性については商標権著作権が問題となる。

かつては、音はブランドの一つという概念が認知されず、音を商標として登録し、保護するのは伝統的に困難だった。この問題は世界貿易機関での、知的所有権の貿易関連の側面に関する協定によって記述された。知的所有権は「ひとつの商品、またはサービスを他のものと区別できる」「(音、画像等の)あらゆるサイン」を含めるためにブランドの法的定義が広がった。

近年、こうしたサウンドロゴ表示は、それを保護しようとしている商標権の所有者のために時々問題が起き、問題対処の方法は国によって様々だ。

商標権

聴覚で認識される商標は、日本の商標法において「音商標」に分類され、サウンドロゴやパソコンの起動音などが対象となっている[6]

アメリカでは1946年には色彩などとともに音の商標権が認められた[6]。その後、イギリス、ドイツ、フランス、オーストラリア、韓国などで導入[6]。日本では2015年(平成27年)4月の商標法改正によって商標登録の対象となった[7]

サウンドロゴ訴訟

住友生命保険コーポレートアイデンティティサウンドロゴを作曲した生方則孝が、「サウンドロゴは著作物である」という事実の確認などを巡って、2005年12月に住友生命を提訴した。

1986年に作曲されたこの2秒半のサウンドロゴは1987年から1995年まで使われたが、2004年から生方に無断で、他の音楽家に編曲され再使用され始めた。生方は住友生命に遺憾の意を表明し、再契約を求めたが、住友生命は「サウンドロゴを著作物と考えておらず、使用に問題はない」と回答。生方は「これがまかり通れば、他の作曲家に多大な影響を与えかねない」と考え、提訴に踏み切った。

本件は2006年12月15日に和解が成立、円満解決した。合意内容のうち公開されているのは、当事者双方が敬意を表明し合うというもので、特に住友生命側が「サウンドロゴの制作に対する精神的営為に対し敬意を表明」していることに対し、生方は事実上サウンドロゴの著作物性が認定されたものであると評価している。

生方の公開するブログによれば、この裁判の決着を受け、広告音楽制作の現場では作曲家との契約が厳密に行われるようになったという。しかし同時に、裁判で生方の側に立ったプロダクションなどが仕事を取りにくくなったという問題も出ている[8]

脚注

  1. ^ a b 電通 編『広告読本シリーズ CMクリエーティブ 企画と制作』電通、1967年、235-236頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2515995/120 
  2. ^ サウンドロゴ』 - コトバンク
  3. ^ 山川浩二 著「コーポレート・ボイス」、久保田宣伝研究所 編『現代広告辞典』久保田宣伝研究所、1965年、280頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2506524/174 
  4. ^ 小嶋外弘 著「メモリー・ビジョン」、久保田宣伝研究所 編『現代広告辞典』久保田宣伝研究所、1965年、798頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2506524/433 
  5. ^ 注 - ニッカウヰスキーのラジオCMで用いられた、テーブルを叩く音による同社のサウンドロゴが、のちに広告コピー「da, da, da, da DAN!」となった。
  6. ^ a b c 高橋誠『最新のネーミング強化書』PHPビジネス新書、2015年、107頁。 
  7. ^ 高橋誠『最新のネーミング強化書』PHPビジネス新書、2015年、3頁。 
  8. ^ uBuLOG2: 住友生命問題 - 生方則孝のブログ

参考文献

関連項目

外部リンク


サウンドロゴ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 06:43 UTC 版)

日立製作所」の記事における「サウンドロゴ」の解説

1974年1978年3月:なし:冒頭日立ロゴキャッチ表示 1978年4月1984年:なし:宇宙空間日立ロゴキャッチ表示 1984年1988年:なし:金色青色背景日立ロゴキャッチ表示 1988年1997年HITACHI1991年を境に上記日立マーク使用廃止したブラックバックHITACHIロゴの下に青緑ライン表示されるものであった。) 1996年後半2000年Here,The Future HITACHI 2000年~:HITACHI Inspire the Nextブラックバック日の丸モチーフ何度変更されているが2008年から日立の樹採用したものが使用される

※この「サウンドロゴ」の解説は、「日立製作所」の解説の一部です。
「サウンドロゴ」を含む「日立製作所」の記事については、「日立製作所」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「サウンド・ロゴ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「サウンド・ロゴ」の関連用語

サウンド・ロゴのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



サウンド・ロゴのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
広告転職.com広告転職.com
Copyright(C) 2025 Total Brain co., ltd. All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのサウンドロゴ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの日立製作所 (改訂履歴)、ACジャパン (改訂履歴)、バンダイナムコエンターテインメント (改訂履歴)、PlayStation (ゲーム機) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS