サウンドロゴ訴訟
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/29 16:17 UTC 版)
住友生命保険のコーポレートアイデンティティサウンドロゴを作曲した生方則孝が、「サウンドロゴは著作物である」という事実の確認などを巡って、2005年12月に住友生命を提訴した。 1986年に作曲されたこの2秒半のサウンドロゴは1987年から1995年まで使われたが、2004年から生方に無断で、他の音楽家に編曲され再使用され始めた。生方は住友生命に遺憾の意を表明し、再契約を求めたが、住友生命は「サウンドロゴを著作物と考えておらず、使用に問題はない」と回答。生方は「これがまかり通れば、他の作曲家に多大な影響を与えかねない」と考え、提訴に踏み切った。 本件は2006年12月15日に和解が成立、円満解決した。合意内容のうち公開されているのは、当事者双方が敬意を表明し合うというもので、特に住友生命側が「サウンドロゴの制作に対する精神的営為に対し敬意を表明」していることに対し、生方は事実上サウンドロゴの著作物性が認定されたものであると評価している。 生方の公開するブログによれば、この裁判の決着を受け、広告音楽制作の現場では作曲家との契約が厳密に行われるようになったという。しかし同時に、裁判で生方の側に立ったプロダクションなどが仕事を取りにくくなったという問題も出ている。
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