vs マルケス 第4戦
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「マニー・パッキャオ」の記事における「vs マルケス 第4戦」の解説
2012年12月8日、MGMグランド・ガーデン・アリーナにて、ウェルター級契約で1階級下のWBO世界スーパーライト級王者ファン・マヌエル・マルケスと4度目の対戦。WBOはこの試合の勝者に特別なチャンピオンベルト「Champion of the Decade(過去10年間で最高の世界王者)」を授与することを発表した、WBCもダイヤモンド王座を授与したいと申し出たが、マルケスは「チャンピオンシップがダイヤモンドであろうがゴールド、シルバーであろうが私にとって重要ではない」とダイヤモンド王座が懸けられることを拒否した。試合は序盤からパッキャオが手数を出し積極的に攻めたが、3回にマルケスの右のロングフックでダウンを奪われる。5回には逆に左ストレートのカウンターでマルケスからダウンを奪い、そこから両者激しい打撃戦に突入。徐々にパッキャオがペースをつかみ始めるが、6回終了間際、マルケスの強烈な右フックのカウンターでダウンし6回2分59秒KO負けとなり再起に失敗した。このダウンはパンチを食らった瞬間、前のめりに顔から崩れ落ち失神し痙攣するという壮絶なもので、それをリングサイドで目の当たりにした妻がショックのあまり取り乱して泣き叫ぶ姿が画面に映し出された。試合終了時のジャッジの採点は47-46で3者共に1ポイント差でパッキャオ支持だった。試合後、パッキャオは「私の不注意だった、マルケスは簡単な相手ではなかった」と語ったが、半年ほどたったインタビューでは「試合は私が支配していた、あれは単なるラッキーパンチだ」と答えている。フレディ・ローチは最後の場面を、パッキャオがマルケスの足を誤って踏んでしまい、マルケスが足を引き抜いたためパッキャオがバランスを崩し、マルケスの右ストレートをモロに喰らうタイミングになってしまったと語っている。この試合でマルケスは600万ドル、パッキャオは2600万ドルのファイトマネーを獲得、フィリピンでのテレビ視聴率は37.8% であった。 フィリピンへ帰国後、テレビ取材の時にパッキャオの手が震えていたことを理由に、フィリピンの医師からパーキンソン病の初期症状が見られると進言された。その後パッキャオ陣営の抗議を受け、医師は見解が間違っている可能性もあると訂正した。フレディ・ローチはこの件について、自身がパンチのダメージでパーキンソン病を患ってしまった経験から、パッキャオがトレーニングに復帰した際には、病気の初期症状が見られないか、特にフットーワーク時の足の震えについて注視したいとした。 この試合はマルケスのドーピング薬物使用が疑われた試合でもあった。昨今のスポーツ界及びボクシング界に蔓延するドーピング問題を背景に、試合前から、マルケスの39歳にして破格なほどビルドアップされた体、元ステロイドの売人であるアンヘル・ギレルモ・ヘレディアを陣営に迎えたことなどに疑惑の目が向けられ、試合後もマルケス勝利を称える報道と同等かそれ以上にマルケスのドーピング薬物使用疑惑がメジャーなマスメディア媒体等で報道された。その後、両選手は共にネバダ州のドーピング薬物検査をクリアしたが、プロモーターのボブ・アラムはパッキャオvsマルケス第5戦が行われる場合、今回より厳しい抜き打ちによるドーピング薬物検査を行いたい意向を示した。
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