Stera_transitとは? わかりやすく解説

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stera transit

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/10/05 22:03 UTC 版)

stera transit(ステラ・トランジット)は、三井住友カードが決済認証SaaS型プラットフォームを提供するQUADRACと共同で日本国内で提供する、公共交通機関向け非接触型決済(タッチ決済)ソリューション。Visaを始めとする国際カードブランドのタッチ決済を交通機関で利用できるようにする決済プラットフォームである[1]。

概要

三井住友カードがVisaのタッチ決済普及を念頭に、同社がGMOペイメントゲートウェイ・GMOフィナンシャルゲートおよびVisaと共同で構築した事業者向け非接触型決済プラットフォーム「stera」(ステラ)を公共交通機関向けにカスタマイズしたもので、2020年に茨城交通の高速バス「勝田・東海号」に導入された[2]のを皮切りに、全国の事業者が導入を進めている。

事業を共同展開するQUADRACは、ソニーで⾮接触ICカード・FeliCaを開発したメンバーが2009年に設立した決済ベンチャー[3]で、同社の提供する公共交通機関向け決済サービス「Q-move」により改札・運賃箱での決済手続きを高速化させる一方、カード会社等へのオーソリとクリアリングを交通事業者毎に翌日早朝に一括して行うことで、利用シーンに合わせた柔軟な割引サービスが導入可能となっている[1]。

ソリューションは三井住友カード・QUADRACとVisaの日本法人であるビザ・ワールドワイド・ジャパンを中心に、運行事業者・決済端末(自動改札機・運賃箱)の製造事業者[注釈 1]と共同で提供される。2023年以降はVisa以外の国際カードへの対応を念頭にジェーシービー (JCB) がソリューションに参画している。

2026年3月には首都圏の11社局(後述)が相互利用を前提とした共同導入に踏み切る[7]など、急速に事業展開が広まっている。

利用方法

利用方法は事業者毎に異なるが、多くの事業者では交通系ICカードと同様となっている。ただしクレジットカード決済のため、カード名義人以外が利用することができない他、「交通系ICカード(全国相互利用サービス対応のカード)では利用できない」旨のただし書きを行っている事業者もある[8]。

交通機関での利用(乗降区間)履歴についてはQUADRACが提供する「Q-move」サイトで確認できる(要会員登録)。前述のとおり、クレジットカードのオーソリ処理を翌朝に一括して行うため、乗降の時点ではクレジットカードの利用残高及び「Q-move」サイトの利用履歴には反映されない。

鉄道
乗車時に改札の専用リーダーにクレジットカード(またはクレジットカード決済の出来るスマートフォン)をタッチし、降車時に同じく改札の専用リーダーに入場時に使用した同じカードをタッチする。
交通系ICカードと同じリーダーを使用する事業者[9]、改札機に専用リーダーを併設した事業者[10]や、有人改札に専用リーダーを新設した事業者[11]がある。
クレジットカード1枚につき名義人1名のみが利用可能となっており、複数名利用には対応しない。また、小児運賃にも対応しない(子供名義のクレジットカードでも大人運賃で決済する)事業者がある[10]。
乗降は原則同一社線内に限られるが、関東の11社局(東京地下鉄・東京都交通局の2地下鉄事業者と、京王電鉄・京浜急行電鉄・西武鉄道・東急電鉄・横浜高速鉄道・小田急電鉄・小田急箱根・相模鉄道・東武鉄道の9社)の間では相互利用(入場と出場が異なる会社間での利用)が可能となっている[10]。
バス
乗車時に入口横の専用リーダーにクレジットカード(またはクレジットカード決済の出来るスマートフォン)をタッチし、降車時に運賃箱に併設された専用リーダーに入場時に使用した同じカードをタッチする。
交通系ICカードと同じリーダーを使用する事業者[12]、運賃箱に可搬式端末を併設する事業者[13]、乗客が運賃箱併設のタブレット端末を操作する事業者[14]などがある。
乗務員に申し出ることで複数人数分の決済や小児運賃での決済にも対応する[12]。

導入事業者・路線

2026年9月30日現在[15]。地方別・五十音順。

事業者を示している場合でも、当該事業者の全ての路線で導入しているとは限らない。また、実証実験段階の事業者を含めているため、実証実験終了後に導入が見送られる可能性もある。

鉄道

北海道・東北(鉄道)

関東(鉄道)

東海・北陸(鉄道)

近畿(鉄道)

九州(鉄道)

バス

北海道(バス)

東北(バス)

関東(バス)

甲信越(バス)

北陸(バス)

東海(バス)

近畿(バス)

中国・四国(バス)

九州(バス)

空港連絡バス

船舶・路面電車・索道等

脚注

注記

  1. ↑ レシップ[4]、小田原機器[2]、日本信号[5]、オムロン ソーシアルソリューションズ[6]など。ソリューションへの参画事業者は運行事業者によって異なる。

出典

  1. 1 2 太田亮三 (2022年8月2日). “日本に広がる「クレカでタッチ乗車」 鍵は“柔軟な割引””. Impress Watch. 2025年12月30日閲覧。
  2. 1 2 「茨城交通:高速バスにおけるキャッシュレス決済の展開 ― 日本初!Visaのタッチ決済のバス車内導入 ― (PDF)」(プレスリリース)、株式会社みちのりホールディングス・茨城交通株式会社・三井住友カード株式会社・ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社・株式会社小田原機器、2020年7月21日。2025年12月30日閲覧。
  3. ↑ “MESSAGE / メッセージ”. QUADRAC. 2025年12月30日閲覧。
  4. ↑ 「愛媛県初! 2026年2月5日より、しまなみライナー及びキララエクスプレスにてクレジットカード等のタッチ決済による乗車サービスを開始します (PDF)」(プレスリリース)、瀬戸内しまなみリーディング・三井住友カード・ジェーシービー・レシップ・QUADRAC、2025年12月3日。2026年1月14日閲覧。
  5. ↑ 「JR 九州にてクレジットカード等のタッチ決済による乗車サービスの実証実験を終了し、2026年4月より本格導入します ~対象駅に香椎線・福北ゆたか線・若松線を追加、鹿児島・大分地区での実証実験を終了~ (PDF)」(プレスリリース)、九州旅客鉄道・三井住友カード・ジェーシービー・日本信号・QUADRAC、2025年12月12日。2026年1月14日閲覧。
  6. ↑ 「関東の鉄道事業者11社局の路線を対象とした、クレジットカード等のタッチ決済による後払い乗車サービスの相互利用に向けた検討を開始します ―共同事業協定を締結し、2026 年春以降の開始を目指します- (PDF)」(プレスリリース)、小田急電鉄・小田急箱根・京王電鉄・京浜急行電鉄・相模鉄道・西武鉄道・三井住友カード・ジェーシービー・東急電鉄・東京地下鉄・東京都交通局・東武鉄道・横浜高速鉄道・オムロン ソーシアルソリューションズ・QUADRAC、2025年10月29日。2026年1月14日閲覧。
  7. ↑ 「2026年3月25日(水)から、関東の鉄道事業者11社局の路線を対象とした、クレジットカード等のタッチ決済による後払い乗車サービスの相互利用を開始します (PDF)」(プレスリリース)、小田急電鉄・小田急箱根・京王電鉄・京浜急行電鉄・相模鉄道・西武鉄道・三井住友カード・ジェーシービー・東急電鉄・東京地下鉄・東京都交通局・東武鉄道・横浜高速鉄道・オムロン ソーシアルソリューションズ・QUADRAC、2026年1月28日。2026年2月1日閲覧。
  8. ↑ “チケットレス乗車のご案内”. 大山観光電鉄. 2026年10月4日閲覧。
  9. ↑ “ご利用方法(電車)”. 福島交通. 2026年10月4日閲覧。
  10. 1 2 3 “タッチ決済乗車”. 京王電鉄. 2026年10月4日閲覧。
  11. ↑ “地下鉄東西線におけるクレジットカードタッチ決済による乗車サービスを開始します(3月17日開始)”. 仙台市交通局. 2026年10月4日閲覧。
  12. 1 2 “タッチ決済”. 北陸鉄道. 2026年10月4日閲覧。
  13. ↑ 「羽後交通でクレジットカードやデビットカード等の タッチ決済による乗車サービスを開始します ~秋田県初!田沢湖エリアの路線バスへ導入~ (PDF)」(プレスリリース)、羽後交通・三井住友カード・ジェーシービー・小田原機器・QUADRAC、2024年8月30日。2026年10月4日閲覧。
  14. ↑ “【盛岡~久慈線(久慈こはく号)】・【盛岡~八戸線(八盛号)】車内キャッシュレス決済導入のお知らせ”. 岩手県北バス (2026年2月4日). 2026年10月4日閲覧。
  15. ↑ “クレカでタッチ決済乗車が使える事業者”. stera transit. 2026年10月2日閲覧。

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