ATX電源
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/01 00:49 UTC 版)
ATX電源(エーティーエックスでんげん、英: ATX Power Supply Unit. 略称PSU[1])は、ATXコンピュータ用の電源回路を収めたユニットの標準規格、およびその規格に準じた電源ユニット・電源装置を指す。2018年現在、デスクトップパソコン(PC)用の電源としては、最も一般的なものである。AC100Vや220Vといった商用電源を入力とし、内部で12Vや5Vといった直流に変換を行い、PC各部へ給電する為の出力を作り出す。
注釈
- ^ AT規格はPC/AT互換機用の規格であるが、代表的なデファクトスタンダードであって、PC/ATとその同等品からなる多様な派生製品の中から主流となった形状や特性が順次、業界内で公認され、規格として文書化されたものである。
- ^ 給電用電線がソケットによってATX電源本体から外せるようになっている製品があるが、使用しない無用な線を除くことでPC内部での空冷の効果が高められる反面、接触不良の危険性やコスト高に加えて高電流の接続点が増す事による電圧降下と電力の無駄が生じるというデメリットがある。
- ^ ハードディスクドライブのような補助記憶装置類用の給電用配線は、大きな“Pheripheral Power Connector”と呼ばれる主に5インチサイズの記憶装置向け電源コネクタと、やや小さな“Floppy Drive Power Connector”と呼ばれる主に3.5インチサイズの記憶装置向け電源コネクタに加えて、21世紀になって登場した小さな“Serial ATA Connector”と呼ばれるものが存在し、近年では5インチサイズの記憶装置の利用が減少するなど状況の変化に対応して、ATX電源でも年を追うごとにサイズの小さな電源コネクタの比率が多くなる傾向がある。これら3種類の間の相互変換用の電線・コネクタが販売されている。
- ^ 中には、日本の商用電源電圧の低さに対応し安定動作することを売りにしているものもある。ATX電源は設計上、後述80 PLUSの記述のように、115Vと230Vが基準となっているものが多く、100Vや200Vのような低い電圧では(特に定格から大きく電圧降下した場合に)動作が不安定になったり性能が発揮できないものもある。そういった問題に対応し、(100Vの1割減である)90Vへの対応をうたう製品が存在する。
- ^ オフモードと待機モードのいずれでも1.00Wを超過しないという基準値は、2013年1月8日以降は、いずれも「0.50Wを超過しない」へさらに厳しい値に変わる予定である。
- ^ 1回路あたり1.5Aでありそれぞれ3回路あることを考慮し、P=IVより算出可。
- ^ ACPI S3はSuspend To Ram(STR)状態でありM/Bおよびメモリに電源が供給され続けているため、本質的に主電源オフおよびPC内部の機器交換は故障ほかトラブルの原因となり不可能である。ACPI S4はOSによってはハイバネーション(あるいは高速スタートアップ)であり、主電源オフは可能だがデバイスの構成を変更などしてから再度起動すると、ディスクあるいはUEFIのサポート情報等との不整合により起動トラブルの元となる。以下は、ACPI S5(フルシャットダウン)の場合に限って解説する。
- ^ 電源ケーブルを抜いた状態でも電源ボタンを押すとLEDが一瞬点灯したりファンが一瞬回る事があるが、これは回路や電源部に電気が残っていた場合に発生し得る現象である。このような電源回路の特性によって、周囲の家電製品(特に冷蔵庫や掃除機のような大きなモーターを持つもの)の電源をon/offすることによってAC100V(日本国内の場合)の商用電源線に大きなノイズが乗り、瞬断相当になっても、PCが異常動作をすることはない。
- ^ “SFX”は“Small Form Factor”に由来する。
出典
- ^ “PC 電源: 適切な電源の選び方”. インテル. 2023年8月1日閲覧。
- ^ 最長12年保証、高耐久PC電源を生み出すためのオウルテックのこだわり
- ^ ATX12VO (12V Only) Desktop Power Supply Design Guide Revision 002 (PDF)
- ^ Lathan, Patrick. “Intel ATX12VO vs. 12V Spec Explained & What Manufacturers Think”. www.gamersnexus.net. 2020年7月28日閲覧。
- ^ ATX2.2規格
- ^ ここが知りたいRoHS指令 - 中小企業基盤整備機構 (2012年1月6日閲覧)
- ^ http://www.japanese.molex.com/molex/products/datasheet.jsp?part=active/0675820000_CRIMP_HOUSINGS.xml
- ^ http://www.molex.com/pdm_docs/ps/PS-67490-002.pdf , 2015-01-12閲覧。
- ^ http://www.playtool.com/pages/psuconnectors/connectors.html#pciexpress , 2015-01-12閲覧
- ^ 玄人志向に聞く「PC電源のツボ」 - AKIBA PC Hotline!, Impress Watch (2011年8月3日付配信、2011年11月5日閲覧)
- ^ PC電源選びで困ったら… ツクモ PC電源navi - 株式会社Project White (2020年5月18日更新記事、2020年6月4日閲覧)
- ^ パーツ交換で旧世代PCを寿命まで使い倒したい - 週刊アスキー (2016年4月4日記事、2020年6月4日閲覧)
- ^ パソコン工房‐PC電源 - パソコン工房 (2020年6月4日閲覧)
- ^ a b 80PLUSは品質を見るものではなかった?CORSAIRが語る10年保証電源のこだわり - AKIBA PC Hotline!, Impress Watch (2018年11月27日配信、2020年6月4日閲覧)
- ^ http://www.links.co.jp/2013/05/post-26/
- ^ 株式会社インプレス (2013年7月5日). “3メーカーに聞く、Haswell時代の電源選び 【玄人志向編】技術者「謎のサングラス男」に聞く、Haswell対応の根本とポイント Text by 石川ひさよし”. AKIBA PC Hotline!. 2021年1月26日閲覧。
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