Rage_Against_the_Machineとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Rage_Against_the_Machineの意味・解説 

レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン

(Rage_Against_the_Machine から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/23 02:44 UTC 版)

レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン
2007年10月のライブにて。左からティム、ザック、ブラッド、トム。
基本情報
出身地 アメリカ合衆国 カリフォルニア州ロサンゼルス
ジャンル
活動期間
レーベル
共同作業者 オーディオスレイヴ
公式サイト レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン 公式サイト
メンバー

レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン: Rage Against the Machine)は、アメリカ合衆国ロックバンド1990年カリフォルニア州ロサンゼルスで結成された。英語圏ではRATM日本においてはレイジという略称で呼ばれる。[要出典]

レッド・ツェッペリンパブリック・エナミーの融合」と呼ばれる特徴的なサウンドと、マルコムXチェ・ゲバラマーチン・ルーサー・キング・ジュニアなどから思想的影響を受けた政治メッセージを持つ歌詞が特徴。彼らのライヴにおいてはしばしばゲバラの肖像画が掲げられ、アンプの前などに星条旗が逆さまに吊るされた。また、ムミア・アブ=ジャマールの釈放を求めたり、無料の反戦コンサートを開いたりする[2]など、音楽の枠にとどまらず実際に政治活動も行っている。

2000年に解散したが、2007年に再結成を果たすも2011年のライブ以降は再び活動を休止状態となる。2020年3月〜4月に再結成ライブを計5公演行う予定との情報が公式Instagramにより発表されたが、新型コロナウイルス感染症の流行により2021年6月に延期[3]。その後も幾度か新型コロナの影響で復活ライブの延期を余儀なくされていたが、2022年7月9日にアメリカ・ウィスコンシンで11年ぶりの復活ライブを行った[4]

来歴

1991年ザック・デ・ラ・ロッチャ(ボーカル)トム・モレロ(ギター)、ティム・コマーフォード(ベース)、ブラッド・ウィルク(ドラム)の四人によって結成される。翌1992年に12曲入りのデモテープを制作し、約5000本を売る[5]。これによりレコード会社の関心を集め、「創作活動の最大限の自由」を条件にエピック・レコードと契約。先のデモテープに収録された曲を中心にデビューアルバムのレコーディングに入る。

同年11月3日、一作目となる『レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン』を発表。過激で政治的な歌詞をラップするボーカル、ブラッシングやスイッチング奏法などを駆使した変態的なギター、重いグルーヴを醸し出すリズム隊によるサウンドは、のちのミクスチャー・ロックオルタナティブ・ロックの先駆けとなった。また、アルバムのジャケットには抗議の焼身自殺をするティック・クアン・ドックの衝撃的な写真が使われた。同作は500万枚のセールスを記録し、90年代ロックの金字塔として評価される名盤となった[6]

4年後の1996年4月には二作目『イーヴィル・エンパイア』をリリース。ビルボード1位を記録。1999年にはウッドストック 1999に出演し、「キリング・イン・ザ・ネーム」の演奏中に逆さに吊るした星条旗を燃やした。同年には三作目となる『バトル・オブ・ロサンゼルス』を発表。収録曲「スリープ・ナウ・イン・ザ・ファイア」のPVの監督にマイケル・ムーアを起用した。

2000年にボーカルのザックが脱退したことに伴い解散。ザック以外の3人は、サウンドガーデンクリス・コーネルと共にオーディオスレイヴを結成したが、2007年に活動休止。なお、レイジが活動休止中の2001年に起きた9.11テロの後、歌詞の内容が問題となったことでアメリカのラジオ局はバンドの全楽曲の放送が一時的に自粛された。

2007年1月23日に、コーチェラ・フェスティバルで復活[7]。そのまま世界ツアーを展開し、翌年2月には8年ぶりの来日公演を行なっている。

2012年には『レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン』の20周年記念盤がリリースされたものの、かねてより噂になっていた新作の発表の可能性はトムによって否定されている[8]

2022年8月11日、7月11日のシカゴ公演中にザック・デ・ラ・ロッチャが足のアキレス腱を負傷 し、その後に予定されていたアメリカでのツアーは椅子に座って行っていたが[9]、医師から忠告を受けたため、8月24日から開始予定であったヨーロッパ・ツアーの中止を発表した[10]。2022年10月には、デ・ラ・ロッチャが怪我を負った際に損傷を受けなかったアキレス腱は全体の8%しかなく回復に時間が必要であるとの理由から、2023年2月から開始予定であった北米ツアーの中止を発表した[11]

2022年12月14日、ベースのティム・コマーフォードが前立腺ガンの診断を公表[12]

2023年5月3日、Rock & Roll Hall of Fame Foundationより、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのロックの殿堂入り(パフォーマー部門)が発表された[13]

エピソード

彼らの代表曲でもあるKilling In The Nameは当初インストゥルメンタルつまり楽器のみの曲であった。しかし、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンがカリフォルニア州立大学ノースリッジ校にて公に初めてのパフォーマンスを行った際、メンバーがKilling In The Nameのインストゥルメンタル・バージョンでライヴを始めると、ザックが歌詞を加え歌い始め、それが歌詞として定着し現在の完成形となった[14]

メンバー

※各メンバーの詳細については、各項目を参照。

ディスコグラフィー

スタジオ・アルバム

タイトル アルバム詳細 チャート最高位 認定
US
[15]
AUS
[16]
AUT
[17]
CAN
[18][19]
FIN
[20]
FRA
[21]
GER
[22]
NLD
[23]
NZ
[24]
SWE
[25]
SWI
[26]
UK
[27]
1992 Rage Against the Machine
  • 発売日: 1992年11月6日
  • レーベル: Epic
  • フォーマット: CD, LP, cassette
45 12 22 5 9 22 16 17
1996 Evil Empire
  • 発売日: 1996年4月16日
  • レーベル: Epic
  • フォーマット: CD, LP, cassette
  • 全米売上: 300万枚
1 2 2 4 5 1 2 4 3 1 4 4
  • US: 3× プラチナ[28]
  • CAN: プラチナ[30]
  • UK: ゴールド[32]
1999 The Battle of Los Angeles
  • 発売日: 1999年11月2日
  • レーベル: Epic
  • フォーマット: CD, LP, cassette
  • 全米売上: 200万枚
1 2 17 1 2 10 7 28 1 4 15 23
  • US: 2× プラチナ[28]
  • AUS: プラチナ[33]
  • CAN: 2× プラチナ[30]
  • UK: ゴールド
2000 Renegades
  • 発売日: 2000年12月5日
  • レーベル: Epic
  • フォーマット: CD, LP, cassette
14 10 66 13 25 47 49 71
  • US: プラチナ[28]
  • AUS: プラチナ[34]
  • UK: ゴールド
"—"は未発売またはチャート圏外を意味する。

来日公演

7月26日 富士天神山スキー場
  • 1999年 フジ・ロック・フェスティバル'99
7月30日 苗場スキー場
6月24日・25日 幕張メッセ国際展示場、27日 マリンメッセ福岡、28日 大阪城ホール
2月7日 大阪城ホール、2月9日・10日 幕張メッセ

脚注

  1. ^ a b c d e f Yeung, Neil Z.. Rage Against the Machine | Biography & History - オールミュージック. 2020年12月29日閲覧。
  2. ^ Rage Against The Machine 反戦コンサートに9000人を集客!
  3. ^ レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、再結成ツアーを2021年に延期”. rockinon.com (2020年5月7日). 2020年6月11日閲覧。
  4. ^ レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン11年ぶり復活ライブ 混迷の時代に4人が帰ってきた”. Rolling Stone Japan. 2022年7月22日閲覧。
  5. ^ Rage Against The Machine : バイオグラフィー / BARKS アーティスト
  6. ^ レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、90年代ロックの金字塔『Rage Against the Machine』20周年記念盤リリース決定 barks 2012-10-12
  7. ^ Rage Against The Machine コーチェラで復活!
  8. ^ レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのトム・モレロ、新しいレコーディングの予定はないと語る
  9. ^ レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのザック・デ・ラ・ロッチャ、足を怪我して座ってライヴを行うことに”. NME JAPAN. 2022年8月16日閲覧。
  10. ^ レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、デ・ラ・ロッチャの足負傷によりヨーロッパ・ツアーを中止”. BARKS. 2022年8月16日閲覧。
  11. ^ レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、デ・ラ・ロッチャの怪我でさらなる公演中止”. BARKS. 2022年10月6日閲覧。
  12. ^ Rage Against The Machine’s Tim Commerford Reveals Cancer Diagnosis”. No Treble. 2022年12月14日閲覧。
  13. ^ ジョージ・マイケル、ケイト・ブッシュ、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンらロックの殿堂入りが決定”. BARKS. 2023年5月11日閲覧。
  14. ^ レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのトム・モレロ、“Killing In The Name”が最初はインストだったことを振り返る | NME Japan” (jp). nme-jp.com. 2024年10月12日閲覧。
  15. ^ Rage Against The Machine – Chart History: Billboard 200”. Billboard.com. 2008年10月29日閲覧。
  16. ^ Australian charts portal - Search for: Rage Against the Machine > Album”. australian-charts.com. 2008年10月29日閲覧。
  17. ^ Hitparade Österreich - Suche nach: Rage Against the Machine > Alben” (German). austriancharts.at. 2008年10月29日閲覧。
  18. ^ Rage Against the Machine Top Albums/CDs positions (7 - 59)”. RPM. 2010年10月9日閲覧。
  19. ^ Rage Against the Machine > Charts & Awards > Billboard Albums”. Allmusic. 2008年10月30日閲覧。
  20. ^ Finnish charts portal - Search for: Rage Against the Machine > Album”. finnishcharts.com. 2008年10月29日閲覧。
  21. ^ Les charts français - Recherche pour: Rage Against the Machine > Album” (French). lescharts.com. 2008年10月29日閲覧。
  22. ^ Chartverfolgung / Rage Against the Machine / Longplay” (German). Musicline.de. 2008年10月29日閲覧。
  23. ^ Dutch charts portal - Zoeken naar: Rage Against the Machine > Album” (Dutch). dutchcharts.nl. 2008年10月29日閲覧。
  24. ^ New Zealand charts portal - Search for: Rage Against the Machine > Album”. charts.org.nz. 2008年10月29日閲覧。
  25. ^ Swedish charts portal - Search for: Rage Against the Machine > Album”. swedishcharts.com. 2008年10月29日閲覧。
  26. ^ Swiss charts portal - Search for: Rage Against the Machine > Album”. swisscharts.com. 2008年10月29日閲覧。
  27. ^ Rage Against the Machine: Albums / Singles”. Chart Stats. 2012年7月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年10月29日閲覧。
  28. ^ a b c d RIAA - Gold & Platinum: Searchable Database”. Recording Industry Association of America. 2008年10月29日閲覧。
  29. ^ ARIA Charts - Accreditations - 2001 Albums”. Australian Recording Industry Association. 2008年10月30日閲覧。
  30. ^ a b c Gold Platinum Database: Rage Against The Machine”. Canadian Recording Industry Association. 2011年9月2日閲覧。
  31. ^ Certified Awards–Rage Against the Machine”. British Phonographic Industry (1993年7月1日). 2008年12月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年10月29日閲覧。
  32. ^ Certified Awards–Evil Empire”. British Phonographic Industry (1996年5月1日). 2008年12月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年10月29日閲覧。
  33. ^ ARIA Charts - Accreditations - 1999 Albums”. Australian Recording Industry Association. 2008年10月30日閲覧。
  34. ^ ARIA Charts - Accreditations - 2000 Albums”. Australian Recording Industry Association. 2008年10月30日閲覧。

関連項目

外部リンク


「Rage Against the Machine」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Rage_Against_the_Machine」の関連用語

Rage_Against_the_Machineのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Rage_Against_the_Machineのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS