Pixel Tablet
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2025/02/21 05:00 UTC 版)
 | |
| 開発元 | |
|---|---|
| 姉妹機種 | Google Pixel |
| 種別 | タブレット |
| 発売日 | 2023年6月20日 |
| 標準価格 | 79,800円（128GB）または92,800円（256GB） |
| OS | Android |
| SoC | Google Tensor G2 |
| メモリ | 8 GB LPDDR5 RAM |
| ストレージ | 128/256 GB UFS 3.1（拡張非対応） |
| 外部接続 | USB Type-C、Wi-Fi 6 (802.11 a/b/g/n/ac/ax) + MIMO、Bluetooth 5.2 Ultra-wideband chip、Google Cast |
| 電源 | 27 Whバッテリー、USB Type-C(Power Delivery対応) |
| サイズ | 10.2 in (260 mm) × 6.7 in (170 mm) × 0.3 in (7.6 mm) |
| 重量 | 493 g |
| 前世代ハード | Google Nexus |
| 次世代ハード | Pixel Slate |
| 関連商品 | Google Nest |
| ウェブサイト |
store |
Pixel Tablet（ピクセル タブレット）は、2023年6月20日にアメリカ合衆国などで発売された、Google Pixelブランドのタブレット。設計、開発、販売元はGoogle。
同年5月11日から予約販売を開始し、日本では公式のGoogle Storeの他、auやソフトバンクからも発売された[1][2][3]。
概要
Pixel Slate以来となる、Googleによって開発されたタブレットとなる。充電スピーカーホルダーと組み合わせて使うなど、他のAndroidタブレットとは異なる特色を有し、「置いても持っても使いやすいタブレット」「Google純正」であることが強調されている[4]。
特徴
デザイン
Google I/O 2022で外観に関する映像が公開された当初から[5]、マットで柔らかいタッチ素材で作られたバックパネルなど、デバイスの柔らかく丸みを帯びたデザインが強調されていた。100%リサイクルアルミニウム製のボディを持ち、ナノセラミックコーティングがされている。
本体性能
解像度は2560×1600ピクセル（276ppi）で、アスペクト比が16:10の、10.95インチWQXGA LCDディスプレイを備える。
カメラのうち1つは前面に、もう1つはボディの背面側の右上隅にある。そのすぐ上に電源ボタンがある。前面カメラ・背面カメラも共に8メガピクセルで、1080p・毎秒30フレームの動画を撮影できる。右端には2つのスピーカーを備える。内蔵バッテリーの容量は27Whで、付属の充電ドックを使用して。内蔵ストレージは128GBまたは256GB、RAM（LPDDR5メモリ）は8GBである。CPU（SoC）はGoogle Tensor G2で、Titan M2セキュリティモジュールを搭載する[6]。3.5mmイヤホンジャックは搭載しない[7]。
最大12時間の動画ストリーミング視聴に対応するほか、ペン型端末での入力や、既にPixelスマートフォンに搭載されていた写真編集機能「消しゴムマジック」にも対応する[8]。
充電スピーカーホルダー
付属の充電スピーカーホルダーに装着すれば、15W充電ができるほか、Nest Hubのようなスマートディスプレイにもなり、スマートスピーカーとしても機能する[9]。搭載されているスピーカーはモノラルである。
ソフトウェア
前身にあたるPixel Slateでは、OSはChromeOSを搭載していたが、本機種ではタブレット向け機能を強化したAndroid 13をインストールして出荷され[10]、発売時から数えて3年間の機能アップデートと、5年間のセキュリティアップデートに対応していた。
歴史
本機種の発表以前の2019年6月、Googleは、前年に発売したChromeOS搭載のタブレット「Pixel Slate」の不振に伴い、タブレット事業からの撤退を表明した[11]。これによって、Pixel Slateの後継機、2つの未発表のタブレットが開発中止となり、ラップトップ（Chromebook）であるPixelbookシリーズに専念することとなった[12][13]。
しかし、その後の2022年3月、取り外し可能なタブレットスタイルの画面を備え、Nest Hubと似た特徴を持つ、Googleアシスタント搭載のスマートディスプレイを開発していると報じられた[14][15]。実際に、その約2ヶ月後の5月11日に開催された「Google I/O 2022」にて、タブレット事業への再参入を表明[16]。SoCとしてTensorシリーズを採用した、PixelブランドのAndroidタブレットの映像を公開の上、翌年にリリース予定と発表した[17][18]。その月の後半には、Universal Stylus Initiativeによって、スタイラスペン対応の認定を受けた[19]。
同年10月6日の「Made by Google 2022」で正式発表が行われた[要出典]。翌年の2023年4月、アメリカ連邦通信委員会の承認を経て[20]、同年5月10日に開催された「Google I/O 2023」の基調講演では、Pixel 7a及びPixel Foldと共に詳細が発表された[21][22]。
評価
Googleのタブレット事業からの撤退表明後、The Vergeのディーター・ボーンは、Googleの「タブレット上のAndroidとChromeOSの制度的無視」を批判し、タブレットの取り組みを優先事項として位置付けていないことが失敗の原因と指摘した上で、AppleのiPad Proに追いつくのは難しいだろうと予測した[23]。
その後、2022年のGoogle I/Oで、Pixel TabletとPixel Watchが発表されて以降、The Vergeのジョン・ポーターは、GoogleがAppleの「壁に囲われた庭」のようなエコシステム戦略に対し、微妙なアプローチを取っていると意見を述べ[24]、同社のダン・ザイフェルトはタブレットのデザインが魅力的ではなく、安っぽく見えるとした[25]。J.R.ラファエルも「上位モデル」の外観を反映していないことを認め、ただよりスマートディスプレイに似ていると推測し、GoogleはiPadと競争しようとしていないかもしれないと結論づけた[26]。
脚注
出典
- ^ “Google Pixel Tablet 新登場、持っても置いても使いやすいタブレット”. Google Japan Blog. 2023年7月27日閲覧。
- ^ “au ＋1 collectionで「Google Pixel Tablet」、6月発売”. ケータイ Watch. インプレス (2023年5月11日). 2023年5月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月1日閲覧。
- ^ ““ソフトバンク”、「 Google Pixel 7a 」「 Google Pixel Fold 」を発売～SB C&Sが「 Google Pixel Tablet 」と「 Google Pixel Buds A-Series 」の新色Seaの取り扱いも開始〜”. ソフトバンク (2023年5月11日). 2023年5月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月1日閲覧。
- ^ “Google Pixel Tablet”. Google Store. 2023年11月15日閲覧。
- ^ “Promotional video” (英語). Youtube. 2022年10月16日閲覧。
- ^ “グーグルの新タブレット「Pixel Tablet」は「Tensor G2」搭載、2023年に登場へ”. ケータイ Watch. インプレス (2022年10月7日). 2023年3月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月1日閲覧。
- ^ Jp, ファブレット (2023年5月11日). “Pixel Tablet 発表、11インチAndroidタブレット 充電スピーカーホルダー付属で79,800円”. phablet.jp (ファブレット.jp). 2023年11月15日閲覧。
- ^ “Googleが「Pixel Tablet」発表、ホルダーと組み合わせスマートホーム端末に”. 日経クロステック（xTECH）. 日経BP (2023年5月11日). 2023年5月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月1日閲覧。
- ^ “「Pixel Fold」と「Pixel Tablet」実機を触ってみた”. AV Watch. インプレス (2023年5月11日). 2023年5月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月1日閲覧。
- ^ “新FireタブレットにPixel Tablet。タブレット市場に変化の兆し”. Impress Watch. インプレス (2022年5月23日). 2022年10月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月1日閲覧。
- ^ “Google has decided stop making its own tablet devices”. Business Insider. Insider. 2023年6月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月1日閲覧。
- ^ Bastone, Nick (June 20, 2019). “Google is giving up on competing with Apple's iPad as it stops making its own tablets and cancels 2 unreleased devices”. Business Insider. June 20, 2019時点のオリジナルよりアーカイブ。August 7, 2022閲覧。
- ^ Raphael, J. R. (June 20, 2019). Google's officially done making its own tablets. オリジナルのJune 20, 2019時点におけるアーカイブ。 August 7, 2022閲覧。.
- ^ Hager, Ryne (March 24, 2022). “Google's next Nest Hub might be the detachable tablet you always wanted it to be”. Android Police. March 24, 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。August 7, 2022閲覧。
- ^ Dent, Steve (March 25, 2022). “Google is reportedly planning a Nest Hub that features a detachable tablet”. Engadget. March 25, 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。August 7, 2022閲覧。
- ^ “高性能Androidタブレットが復活、グーグルが「Pixel Tablet」で再参入した事情”. 日経クロステック（xTECH）. 日経BP (2022年5月23日). 2022年6月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月1日閲覧。
- ^ Bursztynsky, Jessica (May 11, 2022). “Google announces its first smartwatch, a new budget phone and more”. CNBC. May 12, 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。May 12, 2022閲覧。
- ^ Nguyen, Nicole (May 11, 2022). “New Pixel Phones, Watch, Buds and Tablet: Google Tries the Apple Playbook”. The Wall Street Journal. ISSN 0099-9660. オリジナルのMay 12, 2022時点におけるアーカイブ。 October 7, 2022閲覧。
- ^ Li, Abner (May 29, 2022). “Likely Google Pixel tablet gets USI certification and stylus support”. 9to5Google. May 29, 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。August 7, 2022閲覧。
- ^ Bradshaw, Kyle (April 4, 2023). “Google Pixel Tablet arrives at FCC, revealing UWB connectivity”. 9to5Google. April 5, 2023時点のオリジナルよりアーカイブ。May 6, 2023閲覧。
- ^ Gurman, Mark (May 10, 2023). “Google Enters Foldable Market With $1,799 Pixel Phone to Rival Samsung”. Bloomberg News. May 10, 2023時点のオリジナルよりアーカイブ。May 10, 2023閲覧。
- ^ “「Pixel Fold」から「Pixel Tablet」、会話型AIが搭載された検索エンジンまで。グーグルが「Google I/O 2023」で発表した9つのこと”. WIRED.jp. コンデナスト・ジャパン (2023年5月11日). 2023年5月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月1日閲覧。
- ^ Bohn, Dieter (June 21, 2019). “Google Was Never Really Serious About Tablets”. The Verge. June 21, 2019時点のオリジナルよりアーカイブ。August 7, 2022閲覧。
- ^ Porter, Jon (May 13, 2022). “With its Pixel Watch and tablet, Google is getting serious about its own ecosystem”. The Verge. May 13, 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。May 15, 2022閲覧。
- ^ Seifert, Dan (May 11, 2022). “Google's 'premium' Pixel Tablet sure doesn't look very premium”. The Verge. May 11, 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。August 7, 2022閲覧。
- ^ Raphael, J. R. (May 18, 2022). “Google's potentially pivotal Pixel Tablet curveball”. Computerworld. オリジナルのMay 18, 2022時点におけるアーカイブ。 August 7, 2022閲覧。.
関連項目
外部リンク
- Google Pixel Tablet - Google ストア
 | この項目は、コンピュータに関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています（PJ:コンピュータ/P:コンピュータ）。 |
| スマートフォン |  | |
|---|---|---|
| タブレット | ||
| Chromebook | ||
| スマートウォッチ |
| |
| アクセサリ |
| |
| ソフトウェア |
| |
| その他 |
| |
 | |
|---|---|
| 開発 |
|
| リリースバージョン | |
| ハードウェア | |
| ソフトウェア | |
| サービス |
|
| 他のインターフェイス |
|
| 派生 |
|
| その他 |
|
| 一覧・カテゴリー | |
- Pixel Tabletのページへのリンク
