M51スーパーシャーマン
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「M4中戦車」の記事における「M51スーパーシャーマン」の解説
75mm砲塔型がベースのM50に対し、76mm砲搭型のM1シャーマンにフランスがAMX-30用に開発したCN105・F1型56口径105mm戦車砲の砲身短縮型(原型の56口径から44口径に変更)を搭載し、エンジンもカミンズVT8-460ディーゼルエンジンに換装している。重量バランスを取るため砲塔を後方に延長し、また砲口には反動を抑えるべく板金溶接製の巨大なマズルブレーキを装着したが、それでも105mm砲の反動は強烈であるため、停車し、ギアをニュートラルに入れて車体全体で反動を吸収して射撃したという。また、少数ではあるが鋼板溶接車体のM4A3E8をベースに改造したものもある。第三次-第四次中東戦争でT-34-85、T-54/55、T-62などを相手に奮戦した。なお一部資料やプラモデル商品名などに見られる「アイシャーマン」という呼称は、M50との区別のために西側ジャーナリストが勝手に命名した物で、実際にはそう呼ばれていない。
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M51スーパーシャーマン
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「スーパーシャーマン」の記事における「M51スーパーシャーマン」の解説
1960年頃、アラブ諸国が導入を進めていたIS-3やT-55戦車への対抗策として更に強力な105 mm 砲の導入が検討され、フランスがAMX-30用に開発したCN-105-F1砲が候補に挙がった。同砲はHEAT弾のライフリング回転による威力低下をベアリングで相殺して抑える当時としては画期的な「G弾」を使用できたのが特徴で、イスラエルとフランスとの共同研究の結果、砲身長を56口径から44口径に短縮し(それでも約4.5メートルに達した)、先端に板金溶接製の巨大なマズルブレーキを搭載して後退量を抑える事でM4の76 mm 砲塔への搭載を可能にした。なお、砲身長が短くなった事で砲弾初速が低下しているが、化学エネルギーを利用するHEAT弾を使用することから、威力はほとんど低下しなかった。 こうして1962年に同砲を搭載したM51スーパーシャーマンが生み出された。車体はM4A1鋳造後期型車体を使用(一部はM4A3溶接後期型車体)、砲塔は長大な砲身との重量バランスを取るために後部が延長された。生産時期の関係から、ほとんどの車両がHVSSサスペンション・カミンズ製ディーゼルエンジンを装備しているが、初期に製造された物の中にはコンチネンタル製ガソリンエンジンを装備している例も有る。 1967年の第三次中東戦争では、既に導入の始まっていたセンチュリオン(ショット)やM48パットン(マガフ)と遜色無い能力を発揮し、エジプト軍機甲部隊相手に圧倒的な戦果を挙げている。なおエンジン排気管や車外装備品の配置、砲塔の機銃や迫撃砲の有無など、時期によって細部の変化が見られる (詳細は後述)。
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