Kobe Paper Millとは? わかりやすく解説

Kobe Paper Mill

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/06 05:55 UTC 版)

神戸製紙所」の記事における「Kobe Paper Mill」の解説

Kobe Paper Millは1878年(明治11年)に襤褸から木綿パルプ製造成功したが、アメリカ輸入パルプ関税上げたため木綿パルプ輸出不採算のものとなった。そこでKobe Paper Millは作った木綿パルプ自社で紙にするべく岩崎弥之助から13万円借り受けた岩崎弥之助からの借り入れ受けた後す1878年(明治11年)6月ジョン・ウォルシュ渡米して網幅72インチの丸網抄紙機とこれを運転する蒸気機関注文するちなみに同時期の同業他社では有恒社蓬莱社60インチの長網抄紙機パピール・ファブリック1.5メートルの長網抄紙機抄紙会社(王子製紙)が78インチの長網抄紙機三田製紙所57インチ丸網抄紙機採用しているので同業他社決し見劣りするものではなかった。。機械届いて1879年4月には生産始めている。生産開始翌年1880年(明治13年)には年間70ポンドの紙を抄きこれは先行する同業パピールファブリック1880年生産量38ポンドあまりをすでに上回っている。その後生産量順調に増えて1890年(明治23年)には320ポンド1897年(明治30年)には700ポンド生産量達している。動力蒸気機関使用し当初井戸水汲んで使っていたが、生産量増えてくると井戸水では足らず布引きの滝の使用するようになった材料当初襤褸から自製した襤褸パルプ使用したが、生産量が増すにつれ自製襤褸パルプだけでは足りなくなり外部から木材パルプ購入している。Kobe Paper Millは上質紙中心としたのでパルプ品質には満足していなかったものの生産設備の不足でやむをえずパルプ使用量ふやしたであろう考えられている。 生産開始から10年1888年(明治21年)には80インチの長網抄紙機導入決め1889年(明治22年)には長網抄紙機の運転を開始、長網抄紙機の運転が始まると従来の丸網抄紙機をいったん休止させて改造をおこなうなど設備拡大させている。 従業員数については生産開始3年目1881年(明治14年)には男性63女性10名を雇っており、この数字には事務職員技師入っているので、工員数が60名だった王子製紙と同規模であった考えられている。工員数はその後増え1897年(明治30年)には193名(女性66名)になっている工場24時間稼働し年間操業日数324日程であったこのように生産量順調に増えていったものの、それは同業他社においても同じで、さらに1890年(明治23年)頃には富士製紙四日市製紙千壽製紙なども開業した国内需要増えていったものの各社過剰な生産拡大また、安い輸入紙との競争もあり、紙の価格低迷し王子製紙以外の製紙各社業績悪化していった。Kobe Paper Millも生産調整などでこれに対処しているが1891,1892年には赤字を出すなどしている。ただし日清戦争前後には市況回復し1893年1894年などは利益出している。 このころには日本製紙業襤褸材料とする時代から木材パルプ主体とするように変化しているが、上質紙主体としていたKobe Paper Millは木材パルプへの転換遅れた。そのため90年初頭不況時に生産調整して低下したシェア回復できなかった。 ウォルシュ兄弟経営時代には正式な社名はKobe Paper Mill Co.だったが通常は「神戸製紙所」と呼ばれていた。

※この「Kobe Paper Mill」の解説は、「神戸製紙所」の解説の一部です。
「Kobe Paper Mill」を含む「神戸製紙所」の記事については、「神戸製紙所」の概要を参照ください。

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