ISILへの参加
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/17 07:11 UTC 版)
「アブデルハミド・アバウド」の記事における「ISILへの参加」の解説
2013年にISILの外国人戦闘員となり、同年の終わりまでにベルギーに一旦戻り13歳の弟をISILに勧誘し、2014年1月に弟ともに再びシリアに渡り、シリア内戦にて実戦を経験した。同年、シリアとトルコの国境付近でフリージャーナリストが入手したビデオには、トラックで血まみれの死体6体を引きずるアバウドが映っていた。 なお、弟をシリアに連れて行ったことにより、父親に誘拐罪で告訴され、有罪判決を受けた他、以前に強盗罪でも有罪となっており、後にパリ同時多発テロ事件での共犯の1人となるベルギー在住のフランス人男性と、ベルギーの刑務所でともに服役していた。また、弟は2015年10月にモロッコ当局によりアガディールで拘束された。 ISILでのアバウドは、当初は低い階級であったものの、数々の戦果により昇格を繰り返し、外国人戦闘員としては異例の、デリゾール県エミール(アミール)・オブ・ウォー(戦争の師)の地位を得た。その後欧州でのテロの任を受け、ベルギーに帰国して武器調達や戦闘員の勧誘などテロ準備を始めていき、2015年1月にはベルギー国内における大規模テロ計画に資金提供を行い(テロはベルギー当局によって阻止)、4月と8月にテロ行為を行おうとするなど4件のテロ計画に関わった。また2014年に起きたブリュッセルのユダヤ博物館襲撃事件(w:Jewish Museum of Belgium shooting)の犯人とも連絡をとっていたことが明らかになっている。 アバウドは、ベルギー当局の襲撃を受けてシリアに逃れたが、仲間2人が死亡(w:2015 anti-terrorism operations in Belgium)。ベルギーの当局は、アバウドがヴェルヴィエのテロ組織の、編成や資金集めに参画したと考え、2015年7月には、ベルギーの裁判所から欠席裁判で懲役20年の判決を受けた。 なお、当局からシリアに潜伏していると見られていたアバウドが、逃亡先のシリアからギリシャ経由で再び欧州に入っていたとの情報をフランス内務大臣は得たとしたが、ギリシャ側はこの事実を否定している。
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