ISIL指導者としての経歴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 23:01 UTC 版)
「アブイブラヒム・ハシミ」の記事における「ISIL指導者としての経歴」の解説
バグダーディーが米国の攻撃により死亡したことを受けて死後1週間足らずでハシミがシュラ(最高会議)で後継のカリフに選出された。これはイラク・シリアにおける領土の大半を喪失しつつもなおカリフの地位は失っていないと考えていることを示している。おそらくはハシミのカリフ就任は、バグダーディー自身によって後継指名されたと考えられている。 これは、バグダーディーからの政権移行が非常に速やかに行われたことからも推測される。 ハシミ政権下でのイスラム国の将来像は見通せず、ハシミが点在する複数のスリーパーセルへと弱体化された状態にある脆弱な組織のリーダーに就くことになる、と分析者は指摘する。バグダーディーの死によってISILの分裂を引き起こすとする専門家がいる一方、ISILにさほど影響はないとし、消滅や衰退に否定的な専門家も存在する。 アメリカ合衆国国務省は、拘束につながる情報の提供者に対して500万ドルの懸賞金を支払うことを発表している。 2022年2月3日、アメリカ合衆国大統領ジョー・バイデンはハシミを「戦場から排除した」との声明を発表し、「作戦のおかげで、すべてのアメリカ人が平和を取り戻した」と述べた。主要メディアは死亡したと伝えている。バイデンは、2日夜にアメリカ軍のヘリにより自宅を襲撃されたハシミは、妻と子供2人を巻き添えに自爆したと明らかにした。同年3月10日、ISILは後任の指導者を発表し、ハシミの死亡を認めた。
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