GHQの検閲と時代劇製作の制限とは? わかりやすく解説

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GHQの検閲と時代劇製作の制限

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 09:27 UTC 版)

時代劇」の記事における「GHQの検閲と時代劇製作の制限」の解説

1945年(昭和20年)の太平洋戦争終結後日本連合国軍最高司令官総司令部 (GHQ) の占領統治下に置かれると、GHQ教育文化政策担当する民間情報教育局(CIE)を設置し、さらに民間検閲支隊(CCD)を置いて日本映画二重の検閲を受けることとなった。その政策により、CIEから日本映画に対して13規制項目が出されて(これが俗にチャンバラ禁止令と呼ばれている)、日本刀振り回す剣劇チャンバラ時代劇)は軍国主義的であり、敵討ちなど復讐賛美アメリカ合衆国対す敵対心喚起する要素がある映画一時製作が制限された。チャンバラ場面禁止されたため、阪東妻三郎片岡千恵蔵などの時代劇スター現代劇主演し戦前鞍馬天狗』をヒットさせた嵐寛寿郎場合剣戟の無い推理物の時代劇右門捕物帳』でしか、舞台映画もできなかったと語っている。しかしそんな時代でも時代劇製作していた。戦後最初に作られ時代劇丸根賛太郎監督の『狐の呉れた赤ん坊』で終戦の年の10月公開されている。この数々制約受けた特定の時期撮影出来た時代劇傾向として次の4つ挙げられる。1番目は俗に戦争反省映画と言われているもので時代劇では嵐寛寿郎主演稲垣監督最後攘夷党』などで、幕末攘夷運動加わった浪士西洋人助けられ排外主義愚かさ気づくストーリーであった2番目は「既成ヒーロー像の破壊」であり、あるいはそれまで任侠イメージ変えるものとして松田定次監督国定忠治』や吉村公三郎監督森の石松』があり、特に『国定忠治』は正義感の強い民主主義的な人物として描かれていた。3番目は「剣戟立ち回りシーンの無いもの」で市川右太衛門主演お夏清十郎』などの恋愛ものがその例であり、4番目はその「剣戟立ち回りシーン回避した映画」で前述の『右門捕物帳』や伊藤大輔監督阪東妻三郎主演素浪人罷通る』などであった。しかし戦前からの時代劇見慣れた観客にとっては「肝心なところが欠けている」と見なされていた。

※この「GHQの検閲と時代劇製作の制限」の解説は、「時代劇」の解説の一部です。
「GHQの検閲と時代劇製作の制限」を含む「時代劇」の記事については、「時代劇」の概要を参照ください。

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