AutoMDI/MDI-X
別名:AutoMDI-X
AutoMDI/MDI-Xとは、通信している相手のポートが、MDIかMDI-Xかを自動判別して、それに見合った方法で接続する機能のことである。ブロードバンドルータやスイッチングハブにこの機能が備わっている。
Ethernet関連の機器のコネクタの差込口には、端子の送受信の方式違いによって、「MDI」と「MDI-X」の2種類の規格に分類される。MDIとMDI-Xは、ちょうど送信と受信が逆に配置される構造になっている。MDIとMDI-Xの接続には、データを送る側と受ける側の役割が固定している「ストレートケーブル」と用いるが、MDIとMDI、あるいはMDI-XとMDI-Xといった同種類の機器どうしの接続には「クロスケーブル」と呼ばれるケーブルを用いなければならない。しかし、AutoMDI/MDI-Xの技術によって、ハブがこの違いを自動的に認識して吸収することが可能となった。従来は、コンピュータとハブなどをつなぐ際と、ハブ同士でカスケード接続を行なうときとでは、ケーブルの違いに気を遣わなくてはならなかった。AutoMDI/MDI-X技術に対応するハブなどを用いることによって、ケーブルの差という煩雑さを解消することができるようになった。
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Auto MDI-X
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 15:26 UTC 版)
「Medium-dependent interface」の記事における「Auto MDI-X」の解説
同じ種別の2つのポート(MDIとMDIまたはMDI-XとMDI-X)をイーサネット接続するにはクロスケーブルが必要になる。2種類のケーブルの区別が必要であるという混乱から、より自動化されたソリューションの開発が促進された。 Auto MDI-Xは、必要なケーブル接続タイプを自動的に検出して適切に接続を設定するので、スイッチを相互接続したりピアツーピアで接続したりするためのクロスケーブルが不要になる。リンクの両端で有効になっている限り、どちらのタイプのケーブルも使用できる。Auto MDI-Xが正しく動作するためには、インターフェイスのデータレートとデュプレックス設定を"auto"に設定する必要がある。 Auto MDI-Xは、ヒューレット・パッカードのエンジニアであるDaniel Joseph DoveとBruce W. Melvinによって開発された。擬似乱数生成器により、ツイストペアケーブルのそれぞれのペアの送信・受信をランダムに切り替えて通信テストをし、通信に成功したときの割り当てで確定する。 2つのAuto MDI-Xポートが接続されている場合、アルゴリズムの解決時間は通常500ミリ秒未満である。ただし、両端で送受信のタイミングが完全に一致してモードが確定しなくなるごく稀なケース(確率は5×1021分の1)に対応するために、最大1.4秒の調整期間が設けられている。 その後、Doveは1000BASE-Tの規格においてでAuto MDI-Xを導入しポートがオートネゴシエーションしなくてもリンクが自動的に確立されることを可能にする「強制モードAuto MDI-X」のアルゴリズムを開発して特許を取得した。これはデバイスに実装されていない場合があるため、特にオートネゴシエーションが無効になっている場合は、Auto MDI-XとMDI-Xに接続するときにクロスケーブルが必要になることがある。 最近のルータ、ハブ、スイッチ(10/100Mbpsの一部、全て1/10Gbpsのデバイス)では、10/100Mbps接続にAuto MDI-Xを使用して、ケーブルを接続すると自動的に適切な構成に切り替わる。 ツイストペアケーブルを介したギガビット高速イーサネットリンクでは、双方向の同時伝送に4つのケーブルペア全てを使用する。このため、専用の送受信ペアはなく、その結果1000BASE-T通信ではクロスケーブルは必要ない。物理媒体接続副層(PMA)は各ペアの識別情報を提供し、通常、ペアが異常にクロスしているケーブルでも機能し続ける。
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