ロバート・エトカルフェ
【英】Robert M. Metcalfe
ロバート・エトカルフェとは、米国のコンピューター技術者である。1946年、ニューヨーク州ブルックリン生まれ。イーサネットの開発者として、また米国3Com社の設立者として知られている。
1964年、ロバート・エトカルフェはマサチューセッツ工科大学(MIT)に入学した。専攻は電気工学。1969年に同校を卒業した後、ハーバード大学の大学院に進学した。ちなみに、この時期MITのMACプロジェクトに参加し、後のインターネットの礎となるARPAnet のパケット交換の研究に参加している。
1970年、ハーバード大学から応用数学の修士号を取得、1973年にはコンピュータ科学において博士号を取得している。その間1972年(ハーバードの博士課程在学中)から、エトカルフェはXerox社のパロ・アルト研究所(RARK)へ勤務している。同社では、後のパソコンの原型となる「ALTO」の研究開発が進められており、エトカルフェはそのネットワーク分野を担当していた。1973年、同僚のボッグスと共同でLAN上のパケット交換の仕組みを創案し、イーサーネットの原形を作成した。1976年に、二人は「イーサーネット:ローカル・コンピュータ・ネットワークにおける分散型パケット交換」題した論文によってイーサーネットを発表した。

1979年、Xerox社にApple社のスティーブ・ジョブズが見学に訪れて間もなく、エトカルフェはXerox社を去った。そしてカリフォルニア州サンタ・クララで3Com社を設立した。同社はXerox、DEC、Intelの3社を提携させて商用イーサーネットの普及に努め、またたく間に成長した。
エトカルフェは1990年に3Comの経営者の座を退き、しばらく英国オックスフォード大学の客員教授を務めた後、米国でジャーナリストとしての活動をはじめた。1993年からは、コラムを寄稿していた雑誌社の親会社であるIDG(International Data Group)社の副社長に就任している。
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