ANTLERとは? わかりやすく解説

antler

「antler」の意味・「antler」とは

「antler」とは、鹿の角を指す英単語である。特に、成長過程分岐し一年ごとに落ちて再生する鹿の角を指す。鹿の角はその種類形状により、特定の種類の鹿を識別するための重要な特徴となる。例えば、エルクの角は大きく広がり多く分岐を持つ一方白尾鹿の角比較小さく分岐数も少ない。

「antler」の発音・読み方

「antler」の発音は、IPA表記では /ˈæntlər/ となる。IPAカタカナ読みでは「アントラー」となる。日本人発音する際のカタカナ英語読み方は「アントラー」である。

「antler」の定義を英語で解説

「antler」は、"The branched horn of a stag or of some other deer, which is cast off and renewed every year."と定義される。これは、「鹿や他のいくつかの鹿の分岐した角で、毎年落ちて再生される」という意味である。

「antler」の類語

「antler」の類語としては、「horn」がある。ただし、「horn」は一般的な角を指し、鹿だけでなく牛や羊などの角も含む。また、horn」は一度生えた落ちことなく一生涯成長し続ける

「antler」に関連する用語・表現

「antler」に関連する用語として、「buck」、「stag」、「doe」などがある。「buck」は雄鹿を、「stag」は特に大きな雄鹿を、「doe」は雌鹿を指す。これらの単語は鹿の性別大きさを表すため、「antler」を含む文脈でよく用いられる

「antler」の例文

1. The deer shed its antlers every year.(その鹿は毎年角を落とす。)
2. The size of the antlers can indicate the age of the deer.(角の大きさは鹿の年齢を示すことができる。)
3. The hunter was attracted by the large antlers of the stag.(ハンター大きな角を持つ雄鹿引きつけられた。)
4. Antlers are a distinctive feature of male deer.(角は雄鹿特徴的な特徴である。)
5. The antlers of an elk are more branched than those of a white-tailed deer.(エルクの角は白尾鹿の角よりも分岐が多い。)
6. The antler chandelier added a rustic touch to the room.(角のシャンデリア部屋田舎風のタッチ加えた。)
7. The deer's antlers got entangled in the bush.(鹿の角茂みに絡まった。)
8. The antlers are used by the deer for defense and for fighting with other males.(角は鹿によって防御や他の雄との戦いのために使われる。)
9. The antlers of a moose can spread six feet from end to end.(ヘラジカの角は端から端まで6フィート広がることができる。)
10. The antler velvet is a source of traditional medicine in some cultures.(角のベルベットは、一部文化では伝統的なの源である。)

アントラー【antler】

読み方:あんとらー

枝角(えだづの)。鹿などの角。


枝角

(ANTLER から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/26 14:57 UTC 版)

成熟したアカシカ, Denmark (2009)

枝角(えだつの、Antler)またはアントラーは、シカ科である。軟骨、線維組織、皮膚神経血管で構成される単一の構造で、一般的にオスにのみに見られる(トナカイ [1]を除く)。枝角は毎年落ちて再成長し、主に性的ディスプレイとして、またハーレムを制御するためのオス間の戦いの武器として用いられる。

構造

アカシカの角。ベルベットが成長中の角を覆ってい、酸素と栄養分を供給する血液が流れる。

枝角はシカに固有のものである。枝角は、角座骨(pedicle)と呼ばれる頭蓋骨の先端から成長する。枝角が成長している間、それはベルベットと呼ばれる血管の多い皮膚で覆われ、成長している骨に酸素栄養素を供給する[2]。枝角は、動物界で雄の第二次性徴の最も誇張されたケースの1つと見なされており[3]、他の哺乳類の骨よりも速く成長する[4]。成長は先端で起こり、最初は軟骨であり、後に骨組織に置き換わる。枝角がフルサイズに達すると、ベルベットが失われ、枝角の骨が死ぬ。この死んだ骨の構造が成熟した枝角である。ほとんどの場合、根元の骨は破骨細胞によって破壊され、枝角はある時点で脱落する[2]。ほとんどの北極および温帯の種では、枝角の成長と脱落は一年生であり、日光の長さによって制御される。枝角は毎年再成長するが、そのサイズは多くの種で、齢によって異なり、最大サイズに達するまでは数年にわたって毎年増加する。熱帯の種では、枝角は一年中生え換わる可能性があり、サンバーなどの一部の種では、枝角は複数の要因に応じて一年の異なる時期に生え換わる。赤道域に分布する一部のシカは、枝角が生え換わらない。枝角は、支配と性的ディスプレイとして機能し、オス間の闘争の武器として、時には相手に深刻な傷を負わせることもある[4]

機能

性選択
ほとんどの種で、枝角の進化の主な手段は性淘汰であり、これは雄同士の競争(行動的、生理学的)と雌の配偶者選択という2つのメカニズムを介して機能する[3]
外敵からの防御
イエローストーン国立公園オオカミは、枝角のないオスのヘラジカ、または少なくとも1匹のオスが枝角のないヘラジカの群れを攻撃する可能性が3.6倍高いという結果がある[5]
雪かき
トナカイは、枝角を使用して雪を取り除き、下の植生を食べることができる。これは、トナカイの雌が角を進化させた理由の一つとされる[2]
聴覚アンテナ
ヘラジカでは、枝角は大きな補聴器として機能する場合がある[6]

多様性

枝角、体の大きさ、牙の多様化は、生息地と行動(戦いと交尾)の変化に強く影響されてきた[7]

シカ亜科

オジロジカ亜科

枝の相同性と進化

枝角の系統進化

現在発見されている最古の枝角の化石記録は、約1,700万年前の中新世初期である。初期の枝角は小さく、2分岐であった[8] 。枝角が進化するにつれて、長くなり、多くの枝を獲得し、より複雑になっていった[8]。枝の相同性は1900年代以前から議論されている[9][10][11]が、最近、枝の分岐構造と相同性を記述する新たな方法が考案された[12]

枝角と動物や人間の関わり

動物
生え落ちた角にはカルシウム、リン、その他のミネラルが含まれているため、リス、ヤマアラシ、ウサギ、マウスなどの小動物が摂取する。特にミネラルが土壌に少ない場所では顕著である[13]
人間
生え落ちる角を犬を使って探索したり、餌と網などを使った罠で収集したりする[14]。また、奈良公園では人間や他の鹿に怪我をさせないよう、一年に一度切り落としを行う[15]。それとは別に、トロフィーハンティングとして鹿を仕留めた景品として切り落とされる。
アメリカでは販売が許可されているが[16]、カナダでは自然で消費される物資とみなされ、取引すると罰せられる[17]
人間が手に入れた角は、道具、武器、装飾品、おもちゃを作るための材料とされる[18]。ヨーロッパの後期旧石器時代の歴史資料として発見され、後の時代には象牙の代替品として利用された。
アジアでは伝統医学や栄養補助食品とされた(漢方薬の鹿茸、鹿角など)[19]。ヨーロッパでも気付け薬などの材料とされた[20]

関連項目

  • 骨角器
  • 鹿角霜
  • 袋角英語版 - 春から夏にかけて角を覆い成長させる皮膚。体温調節機能がある。漢方薬では鹿茸と呼ばれる。

脚注

  1. ^ Arctic Wildlife - Arctic Studies Center”. naturalhistory.si.edu. 2018年5月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月1日閲覧。
  2. ^ a b c Hall, Brian K. (2005). “Antlers”. Bones and Cartilage: Developmental and Evolutionary Skeletal Biology. Academic Press. pp. 103–114. ISBN 0-12-319060-6. https://books.google.com/books?id=y-RWPGDONlIC&pg=PA103 2010年11月8日閲覧。 
  3. ^ a b Malo, A. F.; Roldan, E. R. S.; Garde, J.; Soler, A. J.; Gomendio, M. (2005). “Antlers honestly advertise sperm production and quality”. Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences 272 (1559): 149–57. doi:10.1098/rspb.2004.2933. PMC 1634960. PMID 15695205. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1634960/. 
  4. ^ a b Whitaker, John O.; Hamilton, William J., Jr. (1998). Mammals of the Eastern United States. Cornell University Press. p. 517. ISBN 0-8014-3475-0. https://books.google.com/books?id=5fVymWAez-YC&pg=PA517 2010年11月8日閲覧。 
  5. ^ Metz, Matthew C.; Emlen, Douglas J.; Stahler, Daniel R.; MacNulty, Daniel R.; Smith, Douglas W. (2018-09-03). “Predation shapes the evolutionary traits of cervid weapons”. Nature Ecology & Evolution 2 (10): 1619–1625. doi:10.1038/s41559-018-0657-5. PMID 30177803. 
  6. ^ Bubenik, George A.; Bubenik, Peter G. (2008). “Palmated antlers of moose may serve as a parabolic reflector of sounds”. European Journal of Wildlife Research 54 (3): 533–5. doi:10.1007/s10344-007-0165-4. https://engagedscholarship.csuohio.edu/cgi/viewcontent.cgi?article=1221&context=scimath_facpub. 
  7. ^ Gilbert, Clément; Ropiquet, Anne; Hassanin, Alexandre (2006). “Mitochondrial and nuclear phylogenies of Cervidae (Mammalia, Ruminantia): Systematics, morphology, and biogeography”. Molecular Phylogenetics and Evolution 40 (1): 101–17. doi:10.1016/j.ympev.2006.02.017. PMID 16584894. 
  8. ^ a b Heckeberg, Nicola S. (2020-02-18). “The systematics of the Cervidae: a total evidence approach” (英語). PeerJ 8: e8114. doi:10.7717/peerj.8114. ISSN 2167-8359. PMC 7034380. PMID 32110477. https://peerj.com/articles/8114. 
  9. ^ Garrod, A. Notes on the visceral anatomy and osteology of the ruminants, with a suggestion regarding a method of expressing the relations of species by means of formulae. Proceedings of the Zoological Society of London, 2–18 (1877).
  10. ^ Brooke, V. On the classification of the Cervidæ, with a synopsis of the existing Species. Journal of Zoology 46, 883–928 (1878).
  11. ^ Pocock, R. The Homologies between the Branches of the Antlers of the Cervidae based on the Theory of Dichotomous Growth. Journal of Zoology 103, 377–406 (1933).
  12. ^ Samejima, Y., Matsuoka, H. A new viewpoint on antlers reveals the evolutionary history of deer (Cervidae, Mammalia). Sci Rep 10, 8910 (2020). https://doi.org/10.1038/s41598-020-64555-7
  13. ^ Dennis Walrod (2010). Antlers: A Guide to Collecting, Scoring, Mounting, and Carving. Stackpole Books. p. 46. ISBN 978-0-8117-0596-7. https://books.google.com/books?id=Qu_11ACcw4YC&pg=PA47 
  14. ^ Dennis Walrod (2010). Antlers: A Guide to Collecting, Scoring, Mounting, and Carving. Stackpole Books. pp. 44–52. ISBN 978-0-8117-0596-7. https://books.google.com/books?id=Qu_11ACcw4YC&pg=PA47 
  15. ^ 奈良)鹿の角きり始まる 追い込む姿に歓声も 朝日新聞 更新日:2018年10月7日
  16. ^ Dennis Walrod (2010). Antlers: A Guide to Collecting, Scoring, Mounting, and Carving. Stackpole Books. pp. 46–47. ISBN 978-0-8117-0596-7. https://books.google.com/books?id=Qu_11ACcw4YC&pg=PA47 
  17. ^ Susan Quinlan (2011年11月18日). “Parks Canada reminds visitors you can look, but don't touch”. Prairie Post West: p. 3. オリジナルの2015年2月6日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150206135357/http://content.yudu.com/Library/A1uowk/PrairiePostWestNovem/resources/3.htm 2011年12月5日閲覧。 
  18. ^ Bauer, Erwin A.; Bauer, Peggy (2000). Antlers: Nature's Majestic Crown. Voyageur Press. p. 7. ISBN 978-1-61060-343-0 
  19. ^ Velvet Antler - Research Summary”. www.vitaminsinamerica.com. 2017年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月1日閲覧。
  20. ^ McCrory, P (2006). “Smelling Salts”. British Journal of Sports Medicine 40 (8): 659–660. doi:10.1136/bjsm.2006.029710. PMC 2579444. PMID 16864561. http://bjsm.bmj.com/cgi/content/full/40/8/659 2009年1月3日閲覧。. 


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