AL-41F1系列
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/13 00:19 UTC 版)
「リューリカ=サトゥールン AL-31」の記事における「AL-41F1系列」の解説
AL-31FPをベースに1.44向けに開発されていたAL-41の技術で大幅に改良したモデル。AL-41Fの名を関しているがAL-31Fの系列である。 AL-41F1 Su-57の初期量産型に搭載される。 R145M-300(ロシア語版)と争い、AL-41FやAL-31Fなど既存の要素を使えてかつ安価であることから勝利している。ファンの直径が932mmに拡大されているほか、FADEC、推力偏向ノズル(ピッチ方向に20度、ヨー方向に16度可動、偏向速度毎秒60°)を備える。操縦性を高めるためFADECは飛行制御や操縦系と統合されているほか、無酸素でもエンジンを始動できるようにプラズマ点火システムを実装している。また、遠心油圧レギュレータを1機備えエンジンの電子機器に障害が生じた場合でも制限がかかるもののエンジンを稼動させることが可能である。 推力はドライで93.1 kN (20,900 lbf)、アフターバーナーを使用した状態で147 kN (33,000 lbf)。重量はAL-31Fと比較して150kg軽量化されているとされている。 2010年1月21日にSu-27M(T-10M-10)が搭載して飛行テストを行っている。2018年4月17日に国家ベンチテストを完了した。 AL-41F1S Su-35用に開発されたAL-41F1の簡易型といえるもので推力が500kg減少しエンジン制御もFADECでなく旧式の電気機械制御システムとなっている。RCS低減のためエンジンのインレットと一番前方の圧縮機には電波吸収体が適応されている。 エンジンは寿命が4,000時間でオーバーホール周期が1,000時間である。推力はドライ時に86.3 kN (19,400 lbf)でアフターバーナー使用時は142 kN (31,900 lbf)である。 既存のAL-31F系列とは直径が違うが、わずかにエンジンナセルおよび装備を改修することで、Su-27/30に搭載可能とされる。インドのSu-30MKIのエンジン換装用として提案されたが、インド側は拒否した。 2008年2月20日、Su-35に搭載されて初飛行が行われ、2010年より供給が始められた。開発名称から117Sともよばれる。
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