ニュートラリーノとは? わかりやすく解説

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ニュートラリーノ【neutralino】


ニュートラリーノ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/08 04:14 UTC 版)

ニュートラリーノ: neutralino)は、超対称性理論によって存在が予想されているマヨラナ粒子。予測される質量陽子の質量の30~5000倍。

概要

超対称性理論は全てのフェルミ粒子にはボース粒子の超対称パートナーが、また全てのボース粒子にはフェルミ粒子の超対称パートナーが存在するはずだとしている。電荷を持たないボース粒子に対する超対称パートナーであるズィーノZ粒子のパートナー)、フォティーノ光子のパートナー)、中性ヒグシーノ(中性ヒッグス粒子のパートナー)は同じ量子数を持つので混合状態を作り、これがニュートラリーノと呼ばれるフェルミ粒子である。一方、電荷をもつボース粒子のパートナーはチャージーノと呼ばれるフェルミ粒子を作る。

ニュートラリーノは、弱い相互作用重力相互作用にのみ関わるので,存在したとしても観測は困難である。また、最も軽いニュートラリーノは安定な粒子であると考えられる。

なお、もしも超対称性理論が実際に成立しているとすれば、標準模型における各素粒子に対応する超対称パートナー粒子が存在して追加されるので素粒子の種類は倍となるはずであるが、現在までのところ実験では超対称粒子はひとつも発見されていない。

検討中のWIMPでは、最も軽い電気的に中性な超対称性粒子であるニュートラリーノが冷たい暗黒物質(ダークマター)の最有力候補と言われている。

ニュートラリーノの詳細な性質は、それを構成する成分(ズィーノ、フォティーノ、中性ヒグシーノ)の混合比率に依存する。


ニュートラリーノ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 05:00 UTC 版)

暗黒物質」の記事における「ニュートラリーノ」の解説

超対称性粒子のうち、電気的に中性である粒子超対称性粒子は現在見つかっていないことから不安定であると考えられており、宇宙初期にほとんどが通常の素粒子と、より軽い超対称性粒子崩壊していったと考えられている。しかし、超対称性粒子特有のRパリティ保存則により、最も軽い超対称性粒子 (Lightest Supersymmetric Particle: LSP) は崩壊できず宇宙残っていると考えられている。電荷を持つLSPがあるならば既に見つかっているであろうから、現在考えられている宇宙暗黒物質としてLSP電荷持たないLSPである。ニュートラリーノの質量は数GeV数百GeV範囲原子核との散乱断面積10-4以下と考えられている。

※この「ニュートラリーノ」の解説は、「暗黒物質」の解説の一部です。
「ニュートラリーノ」を含む「暗黒物質」の記事については、「暗黒物質」の概要を参照ください。

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