首都圏方言と標準語の違いとは? わかりやすく解説

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首都圏方言と標準語の違い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 05:06 UTC 版)

首都圏方言」の記事における「首都圏方言と標準語の違い」の解説

首都圏方言は、実際に標準語とは違い、あくまで首都圏地域で最も使用される方言一種であるにもかかわらず口語的なくだけた日本標準語として扱われることが多い。そのため、首都圏方言話者は、自分達の口語について方言であると意識しないことが一般的であり、首都圏方言方言として扱われることに違和感を持つ者も多い。実際首都圏方言話者にとって首都圏方言標準語区別しにくく、両者切り替え難しいことから、むしろ非首都圏方言話者の話す標準語のほうが正しく綺麗であるとされる。非首都圏から首都圏移住した首都圏方言話者は、移住前に思い描いていた標準語現地使われる言葉が違うと感じることも多い。 メディアにおいても、伝統的な関東方言下町言葉方言として扱われることはあっても、首都圏方言方言として扱われることはほとんどない1970年代までメディアにおいて標準語が主に使用され首都圏方言的なアクセント表現・語彙使用比較少なかった。しかし、1980年代よりドラマ映画、アニメバラエティ番組中心に首都圏方言ふんだんに使われることが多くなり、2000年代になると、アナウンサーまでもが首都圏方言使用する時代になった。そのため、他の方言とは違い首都圏では日常的に首都圏方言特有の表現標準語との差異認識する機会乏しく、あくまで標準語として日本国内通じ表現であると思っている場合が多い。さらに、首都圏広まり見せ新たな表現発音などが、方言としてではなく日本語そのもの変化乱れとしてメディアなど取り上げられ全国的に伝播され結果首都圏限定だった言葉の変化全国的に広まり標準語口語体となってしまうことが多いことでその傾向拍車をかけている。 首都圏方言は、日本語新方言の中で最も有力かつ勢力の強いものであり、東京都にあるキー局メディア通じて日本各地方言に強い影響与えている。文化面経済面東京志向強かったり、地元方言への愛着薄かったりする地域方言コンプレックスの強い地域)、特に右図日本語の方言分布図示した北日本東日本東日本方言地域都市部中心に平成時代以降は特に語彙・表現面では在来方言駆逐する勢いで若年層首都圏方言広まっている地域少なくなく、地域方言保存という観点から見ると問題となっているが、アクセント面では中輪東京式アクセントである首都圏方言との違い比較的残ることも多い。さらには本土とは異なる独自の文化を持つとされる沖縄県においても21世紀に入ってからは、都市部若年層においては従来琉球諸語沖縄弁駆逐する勢いで首都圏方言への置き換え急速に進んでいるといわれている(沖縄県#言語・方言参照)。一方従来東京文化的影響を受けにくいとされてきた西日本においても、首都圏方言影響見られないわけではないものの(関西共通語参照)、若年層においても北日本東日本沖縄県比べる首都圏方言への憧れ小さく方言への愛着根強いため、影響それほど大きくない当然のことながら、右図示したアクセント分布図で見ると京阪式アクセント地域(特に近畿地方)は首都圏方言影響力小さ一方東京式アクセント地域では影響を受けやすくなっている。

※この「首都圏方言と標準語の違い」の解説は、「首都圏方言」の解説の一部です。
「首都圏方言と標準語の違い」を含む「首都圏方言」の記事については、「首都圏方言」の概要を参照ください。

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