首都への編入とバージニア州への返還とは? わかりやすく解説

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首都への編入とバージニア州への返還

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 22:11 UTC 版)

アーリントン郡 (バージニア州)」の記事における「首都への編入とバージニア州への返還」の解説

バージニア植民地時代には、この地域はフェアファックス郡の一部であったが、アメリカ独立後新し連邦政府からバージニア州対し権利認められた。1791年連邦議会合衆国首都となるべき連邦直轄地範囲を、一辺10マイル(16.1km)四方正方形定めた。これは、合衆国憲法1条8節によって認められ最大限面積であった。しかし、この境界定めた法律1790年合衆国首都設置法対す改正法)では、ポトマック川メリーランド州側(東側)以外で公共建物建てることを禁じていた。 1791年から1792年にかけて、アンドリュー・エリコット率い調査チームによって、連邦直轄地境界線定められた。このチームは、境界線沿って、およそ1マイルおきに合計40個の境界石設置したそのうち14個がバージニア側に置かれ、その多くが現在も残っている。 連邦議会は、1801年コロンビア特別区移転した際、コロンビア特別区基本法制定し特別区を、(1)ポトマック川東岸ワシントン郡(2)西岸アレクサンドリア郡に分けたアレクサンドリア郡には、当時大部分田舎であった現在のアーリントン郡と、ポトマック川面した港町であるアレクサンドリア町(現在のアレクサンドリア南東部であり、現在「オールドタウン」と呼ばれる)が含まれていた。 アレクサンドリア郡の住民は、連邦首都置かれることによって土地購入され商業発展するものと期待していた。ところが、実際にアレクサンドリア郡は首都ワシントン市に隣接する港町でありワシントン郡一部であったジョージタウン競合する立場置かれた。 連邦政府アレクサンドリア郡内事務所設置することができなかった上、経済的に重要な意味を持つチェサピーク・オハイオ運河ポトマック川北側流れていることもジョージタウンに有利であったことから、アレクサンドリア郡の経済停滞した連邦政府によってアレクサンドリア運河設営されることとなり、ジョージタウン一部住民はこれに反対したが、結局チェサピーク・オハイオ運河アレクサンドリア港が結ばれたまた、アレクサンドリア郡の住民は、コロンビア特別区市民となったことによって連邦議会への代表有しないことになったアレクサンドリア町は、当時奴隷貿易の港、市場であった。しかし首都では奴隷制度廃止運動高揚しアレクサンドリア住民は、連邦政府奴隷制度禁止することになれば地域経済打撃を受けることを恐れた同時にバージニア州中でも奴隷制度廃止運動巻き起こり、この問題めぐって州議会二分された(後に、南北戦争中にバージニア州奴隷制度肯定する決断下したことにより、奴隷制度反対する郡によってウェストバージニア州生まれることになった)。奴隷制度賛成派バージニア州民は、アレクサンドリア郡がバージニア州返還されれば、州議会賛成派議席二つ増えるであろう考えた。 主にこうした事情によって、アレクサンドリア郡をコロンビア特別区から分離しようとする運動盛り上がったレファレンダム住民投票)を経てアレクサンドリア郡の住民は、連邦議会及びバージニア州議会対し、郡のバージニア州への返還陳情したその結果1846年7月9日アレクサンドリア郡はバージニア州返還された。 1852年アレクサンドリア郡の中から、アレクサンドリアの町が独立市として独立自治体化することになったその結果隣り合った郡と市がいずれもアレクサンドリア」という名称を使っていることになり、混乱生じた。これを受けて1920年アレクサンドリア郡はアーリントン郡改名した

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