首相在任時の汚職
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 09:07 UTC 版)
2009年12月4日、首相在任中の2007年に運輸会社元社長より5万ドル(約440万円)を渡され、韓国電力公社の子会社への社長就任を働きかけられたという汚職疑惑が報道されるが本人は否定。同月9日、11日に検察当局が要請した任意での事情聴取を拒み、争う考えを示した。同月18日に逮捕された。これに対し民主党は「捜査は政治的工作」であるとの見解を表明している。 2010年4月10日、1審裁判部は無罪を宣告した。検察の起訴は李明博の意中に従って野党の有力な政治人において悪意的な捜査と見られる意見もある。1審の無罪判決直後、2ヶ月後に予定されていたソウル市長選挙への出馬を表明し、6月2日の選挙では落選したものの僅差での敗北であったことから、選挙後に韓明淑の汚職疑惑捜査を再開するとしていた検察当局が捜査を再開するかどうかは微妙な情勢となったも報じられた。 また「5万ドル賄賂事件」とは別に韓国建設会社元社長のハン・マンホから9億ウォン不法政治資金授受事件で2010年7月に起訴され、裁判が行われていたが、こちらの方でも2011年10月31日に無罪が宣告されている。 2013年9月16日のソウル高等法院は9億ウォン不法政治資金授受事件に関する控訴審で一審の無罪判決を取り消し、懲役2年の実刑と追徴金8億8千万ウォンを宣告した。これに対し、本人は「政治的判決ではないか、という疑念を消すことが出来ない」として上告することを明らかにした。2015年8月20日、大法院は韓明淑側の上告を棄却し、懲役2年と追徴金8億8000万ウォンの刑が確定し、元首相では初めて金銭の不正授受が確認され、拘束収監されることになった。 判決確定を受け、韓明淑は報道資料を通じ「政治弾圧の鎖に縛られた罪人になってしまった」と改めて潔白を主張。新政治民主連合代表である文在寅も「司法部に対する期待が崩れてしまい、惨憺たる心情だ」とコメントした。8月24日にソウル拘置所に収監され、2017年8月23日に2年の刑期を終え京畿道の議政府刑務所から出所。文喜相元国会副議長や李海瓚元首相をはじめ、約100人の支持者が出迎えた。 2020年になって、与党の共に民主党は、「高圧的な捜査と司法壟断の被害者」などと発言し、再捜査を要求している。 2021年12月24日、文在寅政権は12月31日付で行う新年の特別赦免・減刑・復権措置に韓明淑を含めることを決定し、復権することとなった。
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