阿字観の功徳とは? わかりやすく解説

阿字観の功徳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/04 16:10 UTC 版)

阿字観」の記事における「阿字観の功徳」の解説

阿字観について、古典一つ阿字義』には「阿字観効能」として以下のように述べている。現行の阿字観と、古法阿字観違い感じられ興味深いものがある。 阿字効能について、もし、初心行者がこの『阿字観』を感想する時に自身の心が未だ覚りも、仏も分からずに)純粋な境地や、しっかりとした禅定得られていないならば、まず最初に仏画としての蓮華」を描き次に月輪」を描き、その中に阿字」を書いて軸装して目の前に掲げて観想瞑想)するべきである。 もし、その人がこの観想熟達したならば、この「阿字」が心中より光を放ってあまねく三世十方法界諸仏浄土に届く。その際に、この光は瑜伽行者の頭頂から足先まで体中を巡ることになる。つまりは、この「阿字」を明らかに観想できれば六根諸々罪業障害全て清められ清浄となる。また、六根清浄になり無垢であれば、心の本質心性)も無垢清浄となり、例えば、透明な水晶清らかな満月のようなものとなる。 この状態で、(瑜伽行者が)世間における六道輪廻に目を転じた際には、一切木にいたるまでが砕け散りおおよそ外境としてあらわれる(幻影の)全て破れ去ってしまうものである。 この『阿字観』を修すると、このようによく一切煩悩を除くことになり、それによりあらゆる効能がある。何故かというと、「八葉」を観想して多くもせず、少なくもしない(この「八葉ということ肝心で)おおよそ人の心の形(心輪心臓のチャクラ)は、八葉の蓮華の花が未だ開かないような形(未敷蓮華の形)をしており、八方分かれた筋(輪線:脈管のこと)があり、男性は上に向かって開き女性は下に向かって開いている。 今、この心を観想して、それを開く(開敷蓮華の形)のであるまた、その際の「八葉」は(観想により本尊法における『胎蔵界』の中台八葉の)四仏四菩薩である。 心髄具足するか、しないかは、すべてその(瑜伽行者の)心にかかっている。蓮華三昧の心が、もし、開くときには無量法門具足する。それらは例えば、百八三昧瞑想)の法門五百陀羅尼真言)の法門等である。このようにして無量無辺法門具足しないということがないのである。 またもし諸仏見たいという人、諸仏を(直接に)供養したいと思う人菩提覚り)を証発(証得)しようと思う人諸々菩薩同じよう生きて行きたい思う人一切衆生利益しようと思う人一切悉地得たい思う人一切智得たい思う人、これらの人は更に他の方法瞑想法求める必要はない。まさに唯々、この『阿字観』を観想するべきである。 一切衆生の自らの心は、元から今に至るまで清浄であるけれども、無明によって覆い隠されていて、その心の状態を言い表すことはできない。もし、この心を清めることができれば、すなわち、その心は(『大日経』に説く)「胎蔵界曼荼羅となって現出する。 (この曼荼羅は)他の場所から持って来たのではない。更にまた、阿字」も他から来たのではない。唯々心より生じたのである禅定修して、その心はようやく清くなる。そして、心が清浄になるが故に阿字」もまた心中現出する。つまりは「阿字」の法門に入るが故に、(瑜伽行者は)大果報を得る。(その境地は)他人授けることができるものではない。 もし、短命の人が日々三時(朝・昼・夜)に、この「阿字」について考え観想すれば、長寿を得ることができる。もし、出る息と入る息の中にこの「阿字」を観想すれば、壽命伸びいつまでも健康を保ち続ける。これは、この「阿字」の菩提心は(金剛界法と違って不生不滅法門だからである。 また、出る息と、入る息を工夫する場合には、鼻の先15センチの所に、この「阿字」を観想することである。 この観想による功徳というと、下品の成就ならば、死の間際に当たる人が、むしろ生き返る中品成就ならば、虚空昇る如き大自在境地を得る。 上品の成就ならば、すなわち「無上正等覚」に至る。 -後略

※この「阿字観の功徳」の解説は、「阿字観」の解説の一部です。
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