開園から最盛期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/25 15:31 UTC 版)
1970年に、瀬戸内海を一望できる小豆島の池田港付近・飛岬に開業している。経営は小豆島バスの関連会社・小豆島観光開発が行っていた。東洋一の規模を誇り、小豆島の土庄町商工会が紹介する園のコピーは「世界に誇るピーコックガーデン」であった。「ピーコックガーデン」という表現は小豆島町の観光案内でも用いられている。1971年には科学誌『動物と自然』において「世界にまれなるクジャクの楽園」と表現されている。池田町は次のように紹介する。 飛岬に世界一を誇る民間経営の孔雀園は、3,500羽の孔雀が放し飼いされ、ドームには250羽の珍鳥が美しい姿を見せています。孔雀の飛行ショーは見ものです。 — 池田町役場 園は 3万m2 もの広さがある敷地に椰子やハイビスカス、カイコーズなどを植え、最盛期には日本最多の約3000羽余りのインドクジャクなどが放し飼い飼育されていた。これを『小豆島・豊島今昔写真帖』は「世界一を名乗った孔雀園」と表現している。 園ではクジャクの求愛が人気であった。クジャクは春の繁殖シーズンになると、オスが色鮮やかな緑の羽根を大きく広げ、ぶるぶると小刻みにふるわせたりして、メスにプロポーズする求愛行動が見られ、観光客などが多く訪れた。求愛は特に曇りの日や朝夕に多いと園は紹介している。毎年、この模様を四国新聞社が記事にしている。また、園ではクジャクの餌も売られ、クジャクに与えてふれあうことができた。クジャクの羽根の色について研究する大阪大学の吉岡伸也(生命機能研究科)は孔雀園を訪れた際に、園のクジャクたちが人によく馴れていて、そばに近寄ってくることを紹介している。 園には珍しい白いクジャクもおり、この白いクジャクは園の入場券の写真にも使われていた。また、園内の施設としてフラミンゴなど世界の珍しい鳥6種40羽を集めたバードピアや、孔雀明王の像が置かれた聖孔雀明王広場などがあり、後にはパノラマ水族館も設置された。観光案内では「バードピアで飼育されるフラミンゴが仲良く水を飲んだり、昼寝をしている姿が見られる」と紹介されていた。さらに園の人気イベントとして、音楽に合わせて、高さ約10メートルの高台から1回に40羽のクジャクを羽ばたかせる「クジャクの飛行ショー」が開催されていた。高台からのクジャクたちの飛行は、1時間に1回ほど、多い時期には1日数十回行われていた。これだけ多くのクジャクを調教することは、世界でも例が少ない。
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