長野県神子柴遺跡出土品
主名称: | 長野県神子柴遺跡出土品 |
指定番号: | 439 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1988.06.06(昭和63.06.06) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 旧石器 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 神子柴遺跡は、天竜川右岸、大清水川によって開析された小舌状台地先端、上伊那郡南箕輪村神子柴に所在する。本遺品の一括は、昭和三十四年、上伊那郡誌編纂に伴う発掘調査で出土した遺物を中心に、一部昭和三十五年の第二次調査出土品を加えたものである。 出土品の内容は、局部磨製石斧(最大のもの長さ二二・〇センチ)九箇、打製石斧(最大のもの長さ二三・〇センチ)四箇、尖頭器(最大のもの長さ二五・二センチ)十八箇、掻器十一個、削器八箇、敲石二箇および砥石二箇からなる。このうち、局部磨製石斧、打製石斧は二〇センチを超す大型品を主体に構成され、片刃円刃状の刃部がつくられるなど、技法的にもきわめて斉一性があり、「神子柴型石斧」と呼ぶ基準的な石器となっている。また尖頭器は、黒曜石を素材としたもの一〇箇と、珪質頁岩や玻璃質安山岩等を素材としたもの八箇がある。これらは形態上、左右対称で均斉のとれた木葉形を呈する一群と、若干左右が非対称で、いわゆる半月形石器に近似した一群に二分され、このうち前者は、神子柴型尖頭器として、石器分類上の基準とされている。削器、掻器はいずれも長大な縦長剥片を素材に、側縁・基端部付近に細かな調整剥離を施したもので、この中には黒曜石製の掻器三点から成る接合資料を含む。 これら遺品は、径約四メートルの狭い範囲から集中的に発見され、その特異な出土状態と共に、その類例が東日本の広汎な地域に散見され、しかも石器製作技法が東部シベリア地方の系統上に位置づけられることなど、旧石器時代終末期の石器群の様相を知る上で、その学術的価値には高いものがある。 なお、これらと共に黒曜石製・角岩製の円盤状石核十箇、削片一箇及び、一箇及び、一箇の黒曜石塊に復元可能な剥片一括が出土しており、附として共に保存を図りたい。 |
考古資料: | 長持形石棺 長野県吉田川西遺跡土壙出土品 長野県川原田遺跡出土品 長野県神子柴遺跡出土品 長野県藤内遺跡出土品 長門国鋳銭遺物 長門国鋳銭遺物 |
- 長野県神子柴遺跡出土品のページへのリンク