配信開始、シングル化とヒット
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「100万回の「I love you」」の記事における「配信開始、シングル化とヒット」の解説
メジャー・デビュー作である1枚目のシングル「Fly away」がFMラジオでヒット、またミニアルバムを発売するなど音楽活動を続ける中、2010年11月に「100万回の「I love you」」の『着うた』(レコチョク))での配信がスタートする。ここでレーベルは、楽曲の特徴である印象的な歌詞をピックアップするプロモーション・キャンペーンを行った。インターネットの歌詞サイトにおいて、この曲を「告うた」(告白ソング)と銘打ち、クリスマス前の時期に利用者から告白の体験談を募るコラボレーションを行ったのである。このキャンペーンを通して大きな反響があり、配信は好調となった。 こうした反響の影響もあり、2011年の年初にヨコハマタイヤCMソングのタイアップが決定する。2月にCMの放映が始まると、配信数はさらに伸びを見せた。 そして、2011年3月9日にシングルがリリースされる。しかし、直後に東日本大震災が発生、Rake自身も被災し、予定されていたシングルのインストアイベントは中止という事態になる。Rakeの人生観は大きく変わり、音楽活動を続けられないかもしれないと考えたという。そんな中で、自身のブログに、「100万回の「I love you」」を聴いて(震災の苦難を)頑張れた、乗り切れたという多くのコメントが寄せられた。これらのコメントを読んで励まされ、少しずつ気持ちが前向きになっていったという。そして、ゴールデンウィークには活動を再開し、各地のショッピングモールなどでのライブを行った。 5月にはUSENのJ-POP総合チャートで初の1位と初の24週連続TOP30入りを記録し、じわじわと浸透するロングヒットとなった。また、2011年7月16日にはTBS系列の音楽特別番組『音楽の日』に出演してこの曲を披露する。直後の7月25日付の週間レコチョクランキングでは最高位の4位を記録した。 この反響を物語るエピソードもある。Rakeと同郷で古くから付き合いのあるバンドカラーボトルのメンバー竹森マサユキは、ツアーで広島を訪れた際、自転車の2人乗りをしているカップルが「100万回の「I love you」」を歌っているのを偶然見かけ、その場で興奮気味にRake本人に電話を掛けてしまった。CDの売り上げやダウンロード数よりも、こういった肌で感じたエピソードのほうが身にしみる、伝えなきゃ、という思いからだったという。また、以下のようなエピソードもあった。 僕の隣の部屋に住んでる男の人がベランダを開けて「100万回の「I love you」」のサビを延々とループで歌ってたんです。多分失恋しちゃったみたいで、周りに「うるせーぞ!」とか言われてるのにへたくそな歌でずっと歌い続けてて。これは感動というか、さすがに大笑いしちゃったんですけど(笑)、… — 竹森マサユキ(カラーボトル)、川島由起子によるインタビュー、ナタリーに掲載、2012年 このようなエピソードを通じて、竹森はRakeの歌が誰かの日常に浸透しているのがうらやましくも感じ、自分達も負けてられないと奮起したという。 USEN J-POP総合ランキングではその後、2010年11月から2011年11月までの1年間連続でTOP30入りという記録(2015年時点で歴代最長)を達成し、「2011年を代表するラブソング」「2011年一番聴かれた楽曲」とも称されるほどとなった。 そのしばらく後、Rakeは「100万回の「I love you」」も収録したベスト盤『This is Rake~BEST Collection~』のリリースと、2015年8月末での活動休止を発表する。その一方で、同年6月にサービスをスタートした定額制音楽配信サービス『LINE MUSIC』では、この楽曲がスタートから2カ月間で300万再生という記録を打ち立て、浸透の深さを窺わせた。同サービスで7月にスタートした週間ランキングでは、ほとんどを新曲が占める中で、2013年以前のリリースされた楽曲では唯一ランクインした(2015年8月初め時点)。
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