通常の性行為の開始
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 19:44 UTC 版)
男子は11歳6ヶ月(小学校高学年)頃、女子は9歳9ヶ月頃(小学校中学年)頃から性の正常な性徴が始まり、男子は男性器の発達開始(男性器のタナー段階II)を期に、女子は乳房の発達開始(Thelarche・乳房のタナー段階II前半・乳頭期)を期に思春期に入る。その時期、第二次性徴による男女の体つきの変化や性行為や性犯罪など性の諸相の知識を得始める。 また、いかに妊娠や性感染症などの身体的・精神的悪影響から自分を保護するかという事も学ぶ。また、大部分の場所において、思春期開始の年齢はどんどん低年齢化する傾向がある。医学的には男子で9歳未満、女子で7歳未満で思春期が始まった場合は思春期早発症として、男子で14歳、女子で12歳になっても思春期が始まらない場合は思春期遅発症として治療の対象となる。肥満の子は思春期開始が早くなる傾向である。 染色体異常や性分化疾患、内分泌器系の異常などを持っている人は、正常な性徴ができない場合がある。 日本性教育協会、第2回青少年の性行動調査によると、以下の順序で性的に発達していく。 男子 性的関心→異性と親しくなりたい・射精→性的興奮・異性の体に触りたい→マスターベーション→キスしたい→デート→異性に交際を申し込んだ→異性の体に触った→キス→ペッティング→性交 女子 月経→異性と親しくなりたい→性的関心→異性に交際を申し込まれる→デート→キスしたい→異性に体を触られる→性的興奮→キス→異性の体に触りたい→マスターベーション・ペッティング→異性の体に触った→性交 性交(セックス)の経験率調査に関しては、様々な調査がある。2005年の全国高等学校PTA連合会の約1万人を対象にした調査では高校3年で男子30%、女子39%であった。2002年の東京都内の高校3年生の生徒約3000人の性調査によれば、高校3年生で男子の37.3%、女子の45.6%がセックスを経験済みと答えている。群馬県のぐんま思春期研究会の2000年の高校3年生約6000人を対象にした調査では男子46.1%、女子42.2%であった。2000年の秋田県性教育委員会の高校3年生の男子197名、女子264名を対象とした調査では男子47%、女子50%と出ている。 なお、このデータは性交を避けた性行為は含まれておらず、これを加えた場合性行為経験者はさらに多くなる。宮台真司は地方都市の青森市のテレクラでハントを試みたが、少女に特別の付加価値が付かなかった事を指摘している。また、女性のほうが男性よりも周囲の人に影響を受けやすい事が分かっている。兵庫県「青少年の性意識と性行動調査報告」によれば、性行動に対する友人の影響が気になったのは、男子の59.7%、女子の65.6%であった。
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