途上国への関与
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 16:44 UTC 版)
IMUは1970年代初頭に、開発途上国における数学の振興に向けた組織的な第一歩を踏み出し、それ以来、様々な活動を支援してきた。2010年、IMUは発展途上国委員会(CDC: Commission for Developing Countries)を設立し、発展途上国の数学と数学者を支援するための全ての主導権をまとめた。 IMUが行う支援活動には、以下のものがある。 数学者のための助成金プログラム: 発展途上国委員会は、IMU未加盟国を含む発展途上国の数学者を対象とした助成金プログラムを通じて、発展途上国を拠点とする数学者の研究旅行や、発展途上国での数学研究会議を支援している。 African Mathematics Millennium Science Initiative (AMMSI): サブサハラアフリカの数学センターのネットワークで、会議やワークショップ、客員講義、アフリカ大陸で博士号を取得している数学の大学院生のための広範な奨学金プログラムを組織している。 Mentoring African Research in Mathematics (MARM): IMUはロンドン数学会(LMS)のMARMプログラムの設立を支援した。このプログラムは、イギリスの数学者とアフリカの数学者・学生の間のメンタリング関係を通じて、サブサハラアフリカ諸国での数学とその教育を支援するものである。このプログラムは、個々の数学者と学生の間の長期的なメンタリング関係を育成することに焦点を当てている。 ボランティア講師プログラム(Volunteer Lecturer Program(VLP)): 開発途上国の若い数学者の育成に貢献することに興味のある数学者を登録する。このプログラムは、発展途上国の大学の学位プログラムで、上級学部または大学院レベルの1か月間の集中コースの提供を希望する数学者のボランティアのデータベースを管理している。IMUでは、ボランティア講師を必要としている発展途上国の大学や数学の学位プログラムから、高度な数学の教育において生産的な協力関係を築くために必要な条件を提供するボランティア講師の募集も行っている。 IMUはまた、国際数学教育委員会(英語版)(ICMI)のプログラム、展示会、ワークショップなどで、特にアジアやアフリカなどの新興国での活動を支援している。 IMUは 2008年にアフリカにおける数学の現状と、数学的発展を支援するための新たな取り組みの機会についての報告書Mathematics in Africa: Challenges and Opportunities(アフリカにおける数学: 挑戦と機会)を発表した。2014年に、IMUの発展途上国委員会(CDC)が報告書の更新版を発表した。 さらに、ラテンアメリカやカリブ海諸国、東南アジアにおける数学に関する報告書も発行した。 2014年7月、IMUは報告書The International Mathematical Union in the Developing World: Past, Present and Future(開発途上世界における国際数学連合: 過去、現在、未来)を発表した。
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