近代化改修とインディー版の登場
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「3DCGソフトウェアの歴史」の記事における「近代化改修とインディー版の登場」の解説
2008年、Blender Foundationは、UI等の大幅な改修を行うBlender 2.5系の開発を始めた。2009年2月、NewTekは次世代LightWaveとして、一から作り直したLightWave Coreを発表したものの、2011年にその開発を断念し、開発した技術をLightWaveに統合することとした。2009年、AutodeskはProject Excalibur (XBR)により最初の近代化を行った3ds Max 2010をリリースし、その後も近代化を続けていった。2010年、AutodeskはQtベースの新UIを導入してMaya 2011をリリースし、2011年、同様にQtを導入してMotionBuilder 2012をリリースした。同年、Blender Foundationは、近代化を行ったBlender 2.5系の安定版であるBlender 2.60をリリースした。2012年、水野修はテトラフェイスを設立し、2013年、テトラフェイスはMetasequoia 4をリリースし、その後、外部に頼っていたボーンやモーフなどを自前で実装していった。2014年、AutodeskはSoftimageの開発を終了した。同年、Maxonは一部に新コアアーキテクチャを導入してCinema 4D R16をリリースし、その後も近代化を続けていった。2015年、Foundryは、Mac OS X版及びWindows版の両者をQtベースのUIに移行してModo 901をリリースした。2016年、AutodeskはQtベースの新UIを導入して3ds Max 2017をリリースした。同年、NewTekは、未だに分かれていたLightWaveのモデラーとレイアウトの統合を進めていると発表し、2018年、LightWaveのモデラーとレイアウトに統合メッシュシステムが搭載された。 また、サーフェスモデラーにおいてもブーリアン処理が改善されたことにより、ソリッドモデラーに近づくこととなった。2006年、Autodeskは3ds Max 8のサブスクリプションに、NPOWER Software製Power BooleansベースのPro Booleansツールを提供した。Tobias SargeantはオープンソースのブーリアンライブラリであるCarveを開発し、2012年、Blenderは2.62でCarveベースのブーリアンモディファイアを追加し、2013年、AutodeskはMaya 2014 ExtensionにCarveベースのブーリアンツールを追加した。2015年、FoundryはBraid Art Labsの開発していたブーリアンプラグインであるMeshFusion (旧SubDFusion)を買収して、それをmodo 901に搭載した。2016年、Blenderは2.78でブーリアンモディファイアを高速な独自実装に切り替えた。2017年、Side Effects Softwareは新たなブーリアンツールを搭載するHoudini 16をリリースした。同年、PixologicはLive Boolean搭載のZBrush 4R8をリリースした。 2010年代になると、オンラインゲームストアのSteamやゲーム素材ストアのUnity Asset Store等で、MOD製作者やインディーズ開発者向けに、安価なソフトウェアやソフトウェアの制限エディションを販売することが増えた。2012年10月、e-frontierは、Mac App Storeにおいて、Shade 3DのUnity向け版であるShade 3D for Unityの無料公開を行った。同年12月、NevercenterはSteamにおいて安価なモデリングソフトウェアのSilo 2を販売し、2013年、FoundryはSteamにおいてMODOの簡易版であるMODO Steam Editionを販売した。2014年3月、Allegorithmicは3DペイントソフトウェアSubstance Painterの非商用版をSteamで販売し、同年4月、AutodeskはSteamにおいてMayaの簡易版であるMaya LTをリリースした。同年12月、FoundryはSteamにおいて、MODO Steam Editionの後継となる大幅に制限を緩和したMODO indieのリリース及び3DペイントソフトウェアのMARI Indieのリリースを行った。同年、pmG WorldwideはmessiahStudio Pro Unity SpecialをUnity Asset Storeでリリースしたほか、Side EffectsもHoudiniの簡易版であるHoudini IndieをUnity Asset Storeで販売した。その他、3D-Coat、Substance Designer、CRYENGINE、Curvy 3D、PD HowlerなどがSteamで、また、Substance Designer/PainterなどがUnity Asset Storeで販売されている。 2003年にMicrosoftはOpenGL ARBから脱退したが、2014年にはKhronos Groupに参加する形で復帰した。2013年よりAMDはDirect3D 11/OpenGL 4よりもハードウェア抽象化レイヤーを薄くしたローレベルグラフィックスAPIとして、自社GPU向けのMantleを独自開発した。2014年にはAppleが同様のローレベルAPIとして、Metalを独自開発した。2015年7月にMicrosoftもMantleの影響を受けたDirectX 12 (Direct3D 12) をリリースした。2016年2月にはKhronos GroupがMantleを基にしたVulkanをリリースした。
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