近代オカルティズムのオーラ観
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 17:30 UTC 版)
「オーラ」の記事における「近代オカルティズムのオーラ観」の解説
オカルティズムの用語としてのオーラは、人間、動植物、あるいは無生物を取り巻いているとされる心霊的なエネルギー場 ないし放射物 を指す。オカルティズムでは、人体のオーラは微細身(英語版)(みさいしん;サトルボディ)の外層を成し、肉体から2、3フィート離れたところまで広がる卵型の領域を形成しているとイメージされることが多い。オカルティストの中には聖人の頭の周りに描かれる光輪はオーラ(霊気)の顕れだと考える人もいる。オーラはエーテル体の一部だとする説もあれば、アストラル体と結びつける見方もあり、統一見解はない。インドのチャクラの概念を取り入れ、オーラはチャクラから生じるとされることもある。 オーラ視能力のある人のヴィジョンに映る人体のオーラの色や陰影は、その人の健康状態や心理状態を反映しているとされ、オーラの色を知覚できると主張する透視者は、オーラの見え方に応じて人物の特質や状態を解釈しようとする(例えば赤は怒りを示す等)。しかし、どの透視者にも同じもののオーラが同じように見えるとは限らない。 近代神智学はヘレナ・P・ブラヴァツキーに始まるが、透視能力があったというチャールズ・W・レッドビーター(1854年 - 1934年)が、自身の透視経験によるとして教義をかなり修正している。オーラの透視結果が数冊の著作にまとめられており、オーラ図などの理論も彼に始まる。神智学はオーラをいくつかの相に分類する。第一に、肉体に近く、エーテル体に密接に関連する「健康のオーラ」 (health aura)、第二に、卵形のエネルギー帯を成している「活力のオーラ」 (vital aura)、第三に、想念や感情を反映して絶えず色を変化させる「カルマのオーラ」 (karmic aura)、第四に、その人の基本的な人格を色で表わしている「性格のオーラ」 (character aura)、第五に、相当に高度な霊的達成を経た人にしか見えないとされる「霊的本質のオーラ」 (aura of spiritual nature) である。 黄金の夜明け団の理論では「感覚圏」 (sphere of sensation) という概念がオーラに相当する。感覚圏はあらゆる印象や思念を映し出す「宇宙の魔法鏡」としての役割を担っているとされる。
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