近代から20世紀中葉までの四管編成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 20:17 UTC 版)
「オーケストラ」の記事における「近代から20世紀中葉までの四管編成」の解説
四管編成では、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットの各セクションが4名となる。ホルンも4から8人、トランペットとトロンボーンが3〜4人、チューバが1〜2人。打楽器もティンパニ1〜2人を含む7名程度。編入楽器は4名程度。弦楽五部もいわゆる「18型」の9-8-7-6-5プルト程度となり、総勢100名にものぼる。ワーグナー、マーラー、ストラヴィンスキー、ベルクの作品には、この規模の作品が多い。その最初の形はベルリオーズのレクイエム作品5や同じくテ・デウムであるが、当時はいわゆる倍管機能のユニゾンで、後年ワーグナーがその「ニーベルングの指環」や「パルジファル」でその編成を機能的にほぼ組織化した。 国際的には四管編成には16型で対応しており、18型は稀である。ホルンが4から8人に増えるのは、ホルンは通常1パートを2人で編成する為、四管編成だと倍の8人となる。その他ワーグナーやブルックナーなどの曲でホルン奏者の一部がワグナーチューバに持ち替える為、奏者が多数必要となる。チューバの本数が増えない理由は、増数したトロンボーンがバストロンボーンやコントラバストロンボーン、チンバッソなどチューバの音域を賄える楽器である為にチューバの数が増えないと考えられる。かつては3台ハープや3台ピアノも普通に見られたが、現在ではハープや鍵盤が二台を越えることはほとんどない。結果的に、四管編成を完成させた時期はリヒャルト・シュトラウスが活躍した時代である。 木管楽器フルート 3 アルトフルートへの持ち替えあり ピッコロ 1 オーボエ 3 イングリッシュホルン 1 クラリネット 3 バスクラリネット 1 ファゴット 3 コントラファゴット 1 金管楽器ホルン 4か6、上記の理由や木管とのバランスを取るために8本のときもある。 トランペット 3か4、補助を入れて5人使うこともある。 トロンボーン 3か4 チューバ 1、バランスの関係で2人のときもある。 打楽器 (約6人)ティンパニ 1か2、4個以上、普通は6個ないし8個 その他の打楽器 (4人ぐらい) 編入楽器チェレスタ ハープ 1か2、バランス上4人のときもある 弦楽器 (普通は16型)第1ヴァイオリン、16 第2ヴァイオリン、14 ヴィオラ、12 チェロ、10 コントラバス、8
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