路面電車の復活
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1993年、ナウムブルクを訪れる観光客の交通手段として市電を復活する計画が立ち上がり、運営権を民間会社に移管する決定が下された。翌1994年に受け皿となるナウムブルク路面鉄道有限会社(Naumburger Straßenbahn GmbH)が設立され、同年6月24日からイェーガープラッツ(Jägerplatz) - フォーゲルヴィーゼ(Vogelwiese)間での営業運転が再開された。1998年のナウムブルク市との契約により全線の復活計画は破棄されたものの、ナウムブルク駅から既存の復活路線を経由しザルツトールへ向かう区間の再構築に向けて市から支援を受ける事が決定した。 そして2004年に中央駅電停 - イェーガープラッツ間の路線が開通し、翌2005年には更に駅前のホテル・カイザーホフ(Hotel Kaiserhof)へ向かう路線が0.1km延長された。更に2017年12月1日にはフォーゲルヴィーゼ - ザルツトール間の路線が開通し、計画されていた全線が復活した。また翌年の2018年9月15日には中央駅電停の改装が実施されている。 復活当初の列車運行はイベント時のみに限られていたが、1999年に定期列車の運行が許可された事を受け、まず2000年から予約を受けたツアー列車の運行が始まった。各都市の状態の良い中古車両の導入を始めとした準備を行った後、2006年4月から10月に毎週末にダイヤを組んだ複数の列車の運行が実施され、翌2007年3月30日から毎日運行が開始された。当初は10月31日までの予定であったが、多数の乗客が利用した実績を受け2019年現在も継続して実施されている。それに伴う赤字分の費用は2010年までザクセン・アンハルト州による資金援助により賄われており、同年以降はザクセン・アンハルト州に加えナウムブルク市も一部費用を負担している。 2018年のナウムブルク大聖堂の世界遺産認定に加え路線延長に伴う利便性の向上などから復活後のナウムブルク市電の利用客は年々増加しており、2015年の利用客が約10万人、2016年は134,000人であったのに対し2017年には152,500人、2018年には178,600人にまで増えている。更に2018年の値はツアー向けの特別列車の利用客を除いたものであり、それを含めると年間利用者数は181,000人にも及ぶ。2007年の毎日運行以降の利用客数は、2018年12月31日までの時点で約125万人である。
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