起源についての俗説とは? わかりやすく解説

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起源についての俗説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 05:05 UTC 版)

Vサイン」の記事における「起源についての俗説」の解説

2007年出版されグラフィックノベルCrécy』で、イングランド人作家ウォーレン・エリス(英語版)は、「長弓敬礼」が1346年クレシーの戦いの際に、退却するフランス人騎士たちに対してイングランド軍の弓兵たちによって行なわれたという想像盛り込んでいる。この物語の中では、イングランド軍の中でも身分の低い長弓兵たちが、1066年ノルマン征服以来イングランド人たちを臣従させてきた、上流階級フランス人たちに対す怒り挑発象徴としてこのサイン用いたとされている。しかし、この作品あくまでもフィクションである。 広く繰り返し語られている伝説によれば、2本指の敬礼ないしVサインは、百年戦争中の1415年起きたアジンコートの戦いにおいて、イングランドとウェールズ長弓兵たちが行なったジェスチャー由来するものとされている。この説によると、フランス軍は、イングランドウェールズ長弓兵たちを捕らえると、弓を引くために必要とされる指を切り落とす習慣があったとされ、このジェスチャーは、弓兵たちがまだ指があるぞと敵に誇示し、あるいは、駄洒落込めてpluck yew」(「イチイ(弓の材料)を引く」:yew同音の you に置き換えると「お前からかっぱらってやる」の意)と挑発するものであったという。弓兵の話の起源分かっていないが、「pluck yew」の駄洒落の方は1996年書かれたある電子メールから広まったものと考えられている。 @media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}この弓兵起源とする説は、信頼できるものではなく[独自研究?]、フランス軍なり、他のいずれかヨーロッパ大陸勢力軍勢が、捕虜とした弓兵指を切り落としたという証拠は何も存在しておらず、当時一般的な習慣として、生かして捕らえれば大金身代金得られ貴族たちとは異なり戦場捕らえられ身分の低い敵兵弓兵であれ、歩兵や、ほとんど武装していない砲兵であれ)は、捕虜としても身代金得られる価値もなく、即決処刑英語版されるのが普通であった伝えられる話の内容にも関わらずイングランドにおける侮辱としてのVサイン使用について曖昧でない証拠といえる最古のものは、ロザラムのパークゲイト鉄工所 (Parkgate ironworks) の前で、撮影されるのは嫌だという意思表示でこのジェスチャー行なった労働者の姿が映像残された、1901年までしか遡れない。1950年代子どもたちへの聞き取り調査行ったピーター・オーピー(英語版)は、著書『The Lore and Language of Schoolchildren』の中で、子どもたち遊び場における侮辱ジェスチャーとしては、より古くからあった手を開いて親指自分の鼻につける仕草 (cock-a-snook) が廃れVサインに置き換わったのだ、と述べている。 1975年から1977年にかけて、デズモンド・モリス人類学者たちのグループが、ヨーロッパにおける様々なジェスチャー歴史と普及広がり研究し、乱暴な含意をもつVサインが、基本的にイギリス諸島の外では知られていないことを明らかにした。1979年出版された『Gestures: Their Origins and Distribution』(日本語版: 多田道太郎奥野卓司 訳 (『ジェスチュア―しぐさの西洋文化』)において、モリスはこのサイン起源として様々な可能性議論したが、確定的な結論に至ることはできなかった。

※この「起源についての俗説」の解説は、「Vサイン」の解説の一部です。
「起源についての俗説」を含む「Vサイン」の記事については、「Vサイン」の概要を参照ください。

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