芸能人の追っかけ
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追っかけが仕事の進行の妨げになったり芸能人自身に危害が加わるようなこともあるため、所属の芸能事務所などがその対策を打つことがある。 韓国芸能人 2003年4月、KBS制作ドラマ『冬のソナタ』が、日本のNHK-BSでの放送開始され、その再放送が同年12月からNHK総合で行われた。これが高視聴率を獲得し、「週間視聴率ドラマ部門」で上位となるほどで、視聴者は中高年の主婦が多かったのだが、ファンとなった中高年主婦らは、主演のペ・ヨンジュン、チェ・ジウらを「ヨン様」「ジウ姫」などと呼び、そうしたファンの一部が「追っかけ」となった。また、民放各社がこのドラマに続いて他の韓国ドラマを放送し、ファンらはそうしたドラマに出演している韓国俳優らの一部も“様”づけ“姫”づけで呼び、俳優が訪日する時にはあらかじめ到着日時を調べ空港での待ち伏せも行った。主催者側の予想人員を超えたイベント会場では怪我人も出た。 また、近年に韓国国内にはアイドルグループのメンバーなど、芸能人の私生活を侵害するファン、いわゆる「私生(サセン)ファン」が増えている。実際に芸能人の車を追いかけたり、自宅に侵入したり、海外出張の飛行機に同乗したり、宿泊するホテルに盗聴・盗撮したりするなどの行為を行う者もいる。 香港芸能人 アンディ・ラウは、追っかけに専念している女性 楊麗娟(ヤン・リーチェン)に10年以上つきまとわれている。ヤン・リーチェンは学生時代にラウのファンとなり、学業や友人とのつきあいを放棄し、追っかけに専念するようになり、そんな娘のために両親が追っかけの費用を出すような状態となり、ついには両親は自宅まで売却し、娘をファンミーティングに参加させるために借金までした。父親は「アンディは娘をほかのファンと同等に扱い、娘と単独で会う時間もとらず、サインもくれなかった。これは不公平だ」などと主張する遺書まで残して自殺する事態となった。なお、父親の自殺後も、このリーチェンはラウに会いたがっており、それは、父親や かつて"最も忠実なファン"であった自身への謝罪の言葉を聞きたいからだ、と言ったとされる。 日本の芸能人など 俳優、歌手など様々な芸能人の追っかけがいる。 日本の観光PR集団のおもてなし武将隊の追っかけも存在する。 日本の追っかけ関連書籍 原吾一著『スミレの花は夜ひらく〜宝塚・おっかけ六十年の足跡』は、宝塚一筋に60年「おっかけ」をしている者の話を元に構成されている。 1996年には鹿砦社より「追っかけ」をする者による情報がまとめられた『ジャニーズおっかけマップ』が刊行され、1996年を第一弾として毎年出しシリーズ化した。この "おっかけマップシリーズ"には女子アナ・阪神タイガースのものもあり、タレントの詳細な住所を掲載したことから訴訟にまで発展し、発禁処分となった。同出版社の「タカラヅカおっかけマップ」もまた訴訟となった。 『サイゾー』2000年12月号には、目標を捉える方法、張り込みのノウハウ、尾行のやり方 等々を掲載した「おっかけマニュアル」と銘打った特集が掲載された。 この特集中でも一般の追っかけが情報源となり得ることが記されている。 東野圭吾の著書『怪笑小説』に収録されている「おつかけバアさん」は、芸能人の追っかけをして財産を使い果たしてしまう老女が描かれた短編作品である。
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