組曲オリンポスは笑うとは? わかりやすく解説

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青島 広志:組曲《オリンポスは笑う》

英語表記/番号出版情報
青島 広志組曲オリンポスは笑う》作曲年1985年 

作品解説

2007年8月 執筆者: 齊藤 紀子

 1985年の夏に作曲された、ギリシア神話をもとにしたピアノ連弾のための2集の組曲録音初演作曲者中川俊郎により同年秋に舞台初演1987年11月行われている。

第1組曲
 第1曲目ゼウスヘラファンファーレ」は、神々の王ゼウスと、その夫人ヘラ描写している。ゼウスヘラ隠れて他の女性思いを寄せヘラ怒られるという話を描写している。この曲では明確にプリモセコンド各々表現担当する神を分離されており、プリモ堂々としたヘラを、セコンドこそこそとしたゼウス表現している。
 第2曲目デメテルヘスティア田園舞曲」は、農業家庭守り姉妹とされる2人女神デメテルヘスティア描写している。3部形式により、その両端部分シチリアーノとなっている。
 第3曲目アテナアレス行進曲」は男女の戦をつかさどる神を描写している。アテナ平和を守るための戦い勝利をもたらす女神であるのに対しアレス暴力的な戦いの神である。この曲では、調が半音階的変化することが特徴的である。

第2組曲
 第1曲目ヘルメスブリッジ」は、独身一人っ子伝令の神、ヘルメス描写している。足の速い神様で有名であることを反映し、「アレグロ・モルト」と指示されている。僅か7小節中にppffというディナーミク増加後半アッチェレランドという構成見られ、非常にコンパクトな構成ありながら印象深いとなっている。この曲は演奏に際して、どの曲の間に挿入してもよいことになっているが、続く曲へは「アッタッカ」で入るよう指示されている。
 第2曲目アポロンアルテミス狩りの歌」は、双子兄妹アポロンアルテミス描写している。この2人太陽と月の神であるが、狩に出かけるのが大好きなアルテミスを心配そう眺めアポロン描写となっている。この曲では、4分の2拍子から4分の4拍子までが用いられている。
 第3曲目ハデスポセイドンコラール」は、地下の国を支配するハデスと、海を支配するポセイドン兄弟の神を描写している。この曲では明確にプリモセコンド各々表現担当する神を分離されており、プリモポセイドン連想させる海の波を、セコンドハデス連想し地底暗闇思わせる重厚な和音によるコラール奏する
 第4曲目「アフロデイテとヘパイストスタンゴ」は、美の女神アフロデイテと鍛冶屋ヘパイトスという夫婦の神を描写している。この2人は、美と醜という対照的な神とされている。6小節前奏続きハバネラリズムを持つタンゴワルツ続きその後タンゴ再現される構成になっている。この曲でも、前曲と同様にプリモセコンド各々表現担当する神を明確に分離されており、プリモがアフロデイテ、セコンドポセイドン表現する。曲全体通して、アフロデイテはポセイドン踊りにあまり乗ってこないことが、ユーモラスな雰囲気醸し出している。
 尚、録音初演の際の曲順はこの通りではなく第2組曲の1曲目第1組曲2・3曲目の間、第2組曲の2曲目第1組曲1・2曲目の間に演奏された。




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