ハバネラとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > ハバネラの意味・解説 

ハバネラ【(スペイン)habanera】

読み方:はばねら

19世紀前半キューバ起こったゆるやかな二拍子リズムをもつ舞曲

[補説] 作品名別項。→ハバネラ


ハバネラ【Habanera】


シャブリエ:ハバネラ

英語表記/番号出版情報
シャブリエ:ハバネラHabanera作曲年1885年  出版年1885年  初版出版地/出版社: Énoch 

作品解説

2007年8月 執筆者: 和田 真由子

絵画的小品》と《ブレー・ファンタスティック》の中間の時期にかかれた。1885年作品1883年スペイン旅行し、その印象をうけてかかれた作品一つコルトーはこの曲に良い評価与えていないが、シャブリエ自身は、この小曲気に入っており、管弦楽編曲行った
ハバネラのリズムにのせて、甘美な主題表情豊かに展開する


ハバネラ

英語表記/番号出版情報
平吉 毅州:ハバネラHabanera作曲年1996年 
アルフテル, エルネスト:ハバネラHabanera作曲年1950年 
平吉 毅州:ハバネラHabanera作曲年1996年 

ハバネラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/02 14:20 UTC 版)

ひょうたん型の楽器、アフリカのシェケレ

ハバネラスペイン語英語:habanera、まれにhavaneraとも)は、特徴的なリズムを備えたキューバの民俗舞曲およびその様式。キューバ音楽の最も古い大黒柱であり、世界中に送り出された最初のキューバ舞曲である。

概要

ハバネラは、1791年ハイチ革命における避難民によってハイチからキューバにもたらされた、フランスのコントルダンスに源流がある。最初に「ハバナ風コントルダンス」 (contradanza habanera) と呼ばれたのは、1836年に出版された曲集に収録された、作者不明の『胡椒』 (La Pimienta) である。コントラダンスから発展して革新されたのは、スペインアフリカの民俗音楽に影響されたリズムにあった。

ハバネラのリズムは船乗りによってスペインに輸入され、19世紀末までに非常に人気の舞曲となった。スペインの作曲家セバスティアン・イラディエル1860年ごろに作曲した『ラ・パロマ』 (La Paloma) の成功により、国内だけでなくアメリカ合衆国やメキシコでも大成功を収め、ハバネラ・ブームに火を点けた。ハバネラはすべての階層に行き渡り、イングランドフランスサロンで国際的な栄華を極めた。

ハバネラが「スペイン舞曲」としてあまりにも根付いてしまったがために、マスネオペラル・シッド』(Le Cid, 1885年)のバレエの場面に色を添えるためにハバネラを利用している。その他の有名なクラシック音楽のハバネラもたいていフランスの作品であり、ビゼーの『カルメン』の中でカルメンが歌う有名な独唱曲「ハバネラ」(恋は野の鳥)や、サン=サーンスのヴァイオリン曲『ハバネラ』作品83のほか、ラヴェルは歌曲『ハバネラ形式のヴォカリーズ練習曲フランス語版[1]や『スペイン狂詩曲』の第3曲(原曲は4手ピアノ曲『耳で聴く風景』の第2曲)にハバネラを使った。ちなみにビゼーの「ハバネラ」は、イラディエルのハバネラ《El Arreglito》の転用に他ならない。

ハバネラはフラメンコと混ざり合ってアルゼンチンに上陸し、タンゴのルーツとなった。

ハバネラはキューバに逆輸入されると、チャランガ楽団の編成や、いっそうのアフリカ系音楽の要素に影響されて、ダンソンへと発展した。ハバネラ奏者アルカーニョ・イ=スス=マラビージョスは、1930年代コンガに影響されて、(ソンと同じく)モントゥーノを取り入れ、チャランガ楽団によって演奏されるガラーチャなどのラテン音楽との混合に道を開いた。ガラーチャもハイチ由来のキューバの大衆音楽であり、きわめて人気が高く、聴衆を楽しませてきた音楽形式である。

カタルーニャにおいては、船乗りたちに特に人気があり、ハバネラ『爺や』 (El meu avi) がほとんどすべての人に親しまれている。

脚注

  1. ^ 元来はヴォカリーズによる歌曲であるが、器楽独奏曲としても演奏され、その際は『ハバネラ形式の小品』と呼ばれる。

関連項目

外部リンク


「ハバネラ」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ハバネラ」の関連用語

ハバネラのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ハバネラのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
社団法人全日本ピアノ指導者協会社団法人全日本ピアノ指導者協会
Copyright 1996-2025 PianoTeachers' National Association of Japan
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのハバネラ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS