紋章砲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 00:29 UTC 版)
「紋章 (幻想水滸伝シリーズ)」の記事における「紋章砲」の解説
太陽暦292年に初めて歴史の表舞台に登場した紋章兵器。紋章と魔力を込めた砲弾を撃ち出すため、破壊力・射程距離の双方で従来の飛び道具や紋章魔法を超越していた。 最初にこれを配備したのは群島諸国のミドルポート艦隊で、艦載砲として使われた。以後、群島諸国やクールーク皇国で艦載砲としてだけではなく陸上砲としても使われるようになり、群島諸国で活動する海賊たちもこれに倣って自分達の海賊船に搭載した。その後のガイエン公国とクールーク皇国との戦争や群島解放戦争(『IV』)において紋章砲は大々的に使われ、海戦における基幹兵器として重宝された。しかし、群島解放戦争終戦後に紋章砲は歴史の表舞台から消えていった。 紋章砲発明のきっかけはミドルポート在住の老魔法使いウォーロック(『IV』)が太陽暦290年か291年に、召喚魔法で異世界から「巨大樹」を召喚したのが始まりである。異世界の生物である「巨大樹」はその体にある枝に魔力の結晶体である実を生らせており、ウォーロックはこの実を球体に成型・加工することで紋章砲の砲弾を作り上げた。次に、同じく異世界から召喚された生物「眼魚」から、眼である「邪眼」を取り出して加工することでレンズ状の砲門を作り、この砲門に紋章魔法を封じ込めた紋章砲弾を通すことで力を一気に増幅し、発射する魔力的な仕組みが出来上がり、かくして紋章砲は完成した。 これと時を同じくして海で未知の生物が出没し、船を襲うといった事件が起こるようになり、発明者のウォーロックは次第にこれらの事件と紋章砲との間に何らかの因果関係があると考え始めた。しかし、すでに紋章砲はこれを「売れば大きな利益が見込める」として着目したミドルポートの領主シュトルテハイム・ラインバッハ2世(『IV』)によって各方面に売り捌かれており、全ての紋章砲を回収・破壊する事は困難となっていた。そのためウォーロックは紋章砲の製造法を誰にも教えていないことを利用し、最大の消耗品である紋章砲弾の材料の「巨大樹」を詳細を伝えぬまま巨大紋章砲の砲弾とセットでクールーク皇国に売却し、「眼魚」は自らの拠点である地下研究室の隠し部屋に封印した。そして、群島解放戦争末期におけるエルイール要塞の戦いで、要塞を支える構造材としても使われていた「巨大樹」は『IV』主人公達によって倒され、紋章砲弾の生産は完全にストップした。それから程なくしてウォーロックは紋章砲を危険視する一派から「紋章砲を世界に広げた罪を償え」と襲われ、殺されたので紋章砲の生産方法は失われたかに思われた(この後の詳細は『Rhapsodia』を参照)。 それ以来、紋章砲は表立って用いられることはなくなっているが、ごく一部は保管あるいは難破した船に残されていた。また、群島諸国連合の軍艦には紋章砲が搭載されていたが、こちらも長らく実戦で使用される事はなく、結果として少数の紋章弾が残されていたことが確認されているものの、それらも全て太陽暦450年ごろにネリスとヤール(ともに『V』)によって破壊されている。
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