第4即応旅団 (ウクライナ国家親衛隊)とは? わかりやすく解説

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第4即応旅団 (ウクライナ国家親衛隊)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/27 05:56 UTC 版)

第4即応旅団
創設 2015年6月1日
所属政体  ウクライナ
所属組織 ウクライナ国家親衛隊
編制単位 旅団
兵科 国家憲兵
兵種/任務 特殊部隊
所在地 キーウ州ホストメリ
通称号/略称 3018
愛称 セルヒイ・ミハルチュク
ルビジ
標語 私たちは法的国境を奪還します
上級単位 国家親衛隊司令部ウクライナ語版
戦歴 ドンバス戦争
ロシアのウクライナ侵攻
指揮官 アルテム・イリューヒン大佐
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第4即応旅団(だい4そくおうりょだん、ウクライナ語: 4-та бригада оперативного призначення)は、ウクライナ国家親衛隊旅団国家親衛隊司令部ウクライナ語版隷下。ルビジ旅団とも。

概要

ドンバス戦争

旧第4即応旅団章

2015年6月1日、ドンバス戦争の影響に伴い、NATOモデルに準拠したウクライナ国家親衛隊司令部直轄の即応部隊として創設された。

2016年6月からドンバス戦争で東部ルハーンシク州に配備された。

2020年8月21日、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領より、名誉称号「セルヒイ・ミハルチュク」を授与された[1]

ロシアのウクライナ侵攻

北部・キーウ戦線

2022年2月24日、ロシアのウクライナ侵攻で北部キーウ州ブチャ地区に配備され、侵攻初日にアントノフ国際空港を占拠したロシア空挺軍を包囲殲滅した[2]第35諸兵科連合軍第36諸兵科連合軍の攻勢を1か月以上防御して大損害を受けたが、4月にロシア軍はキーウ方面から撤退した[3]。戦後にキーウ戦線での損害を補填するため義勇軍のスボボダ大隊が配属された[4]

東部・セベロドネツク戦線

2022年4月、激戦地の東部ルハーンシク州セヴェロドネツィク地区に再配置され、5月上旬にポパスナが陥落して主力部隊の第24独立機械化旅団が撤退するとセベロドネツク守備隊は軽歩兵のウクライナ国家親衛隊ウクライナ領土防衛隊が中心となり、火力不足のため連日メディアを通じて重火器供与を訴えた。5月中旬にはルガンスク人民共和国第2軍団の援軍で第5諸兵科連合軍第58諸兵科連合軍第8親衛諸兵科連合軍隷下の第150自動車化狙撃師団が攻勢を開始し、セヴェロドネツィク市外を防御していた第115独立機械化旅団(出典によれば当時は同じ旅団番号の第115独立領土防衛旅団と誤報されていた)隷下の1個中隊が無断撤退してロシア軍がセベロドネツク市内に侵入し、市街戦となり「ゲリラ戦しかない!」と腹を括って7月上旬まで粘ったがセヴェロドネツィク、リシチャンシクが陥落してロシア軍はルハーンシク州全域を占領した[5][6][7][8]

2022年7月27日、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領より、勇気と勇敢さに対する栄誉賞を授与された[9]

東部・北ドネツク戦線

2022年9月、東部ドネツィク州クラマトルシク地区に再配置され、第81独立空中機動旅団と共に攻勢を開始し、リマンを解放した[10]

東部・バフムート戦線

ロシア軍から鹵獲したBTR-82

2022年11月、激戦地の東部ドネツィク州バフムート地区に再配置され、バフムート方面に展開した。セベロドネツク同様バフムートも激戦地となっており、団員はこの戦線を「生き地獄」と評した[11][12]

2023年1月、オフェンシブ・ガード化に伴い、第4即応旅団「ルビジ」に改編された[13]

東部・スヴァトヴェ-クレミンナ戦線

2024年5月、第5特務大隊が東部ルハーンシク州スヴァトヴェ地区に再配置され、友軍の救援でクプヤンシク方面に展開した[14]

北東部・ハルキウ戦線

2024年6月、第1特務大隊がロシアと国境を接する北東部ハルキウ州ハルキウ地区に再配置され、友軍の救援でリプツィ方面に展開した[15]

編制

  • 旅団司令部(ホストメリ
  • 第1特務大隊
  • 第2特務大隊
  • 第3特務大隊 スボボダ[16]
  • 第4特務大隊
  • 第5特務大隊
  • 第6特務大隊
  • 戦車大隊
  • 砲兵大隊
  • 防空大隊
  • 後方支援隊
  • 無人機中隊

ギャラリー

脚注

出典

  1. ^ ウクライナ大統領令 No. 336/2020 ウクライナ大統領府
  2. ^ Bloody Day in Ukraine Ends With Russian Advances, Setbacks | Aviation Week Network”. aviationweek.com. 2022年2月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月25日閲覧。
  3. ^ From Hostomel to Rubizhne: Story of infantry officer about heavy fighting against Russians RBCウクライナ
  4. ^ List of volunteer units included into army ミリタリー・ランド
  5. ^ Russian Offensive Campaign Assessment, June 3 戦争研究所
  6. ^ У статті була допущена серйозна помилка, яка стосується неправильного зазначення роду військ бригади, що стояла в Сєвєродонецьку. У місті стояла механізована 115 бригада ЗСУ, а не 115 бригада ТРО – УП. ウクラインシカ・プラウダ
  7. ^ ゲリラ戦しかない防衛手段 リシチャンシクのスボボダ大隊 AP通信
  8. ^ "Everything is burning": the National Guardsmen show what the battles for Sievierodonetsk were like ウクラインシカ・プラウダ
  9. ^ ウクライナ大統領令 No. 536/2022 ウクライナ大統領府
  10. ^ Новеселівка Донецької області звільнена від рашистів! 🇺🇦 Наші хлопці разом із побратимами із 81 окрема аеромобільна бригада 第4即応旅団 Facebook
  11. ^ Ніде на фронті не пасуємо перед ворогом, на визначених ділянках готуємо майбутні успіхи – звернення Президента України ウクライナ大統領府
  12. ^ バフムートは「生き地獄」、ロシア戦力はワグネルから空挺兵に ウクライナの指揮官 CNN
  13. ^ Ukraine creates Offensive Guard brigades ミリタリー・ランド
  14. ^ Стріляти ми не хотіли — полонені окупанти на Лиманському напрямку згадали про пацифізм 陸軍通信
  15. ^ ルビジ旅団 Telegram
  16. ^ Сєвєродонецьк наполовину оточений, але про вихід ЗСУ не йдеться, — батальйон "Свобода" (відео) フォーカス

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