ウクライナ無人システム部隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/15 01:58 UTC 版)
ウクライナ無人システム部隊 Сили безпілотних систем Збройних сил України |
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ウクライナ無人システム部隊章
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創設 | 2024年2月6日 |
国籍 | ![]() |
任務 | ドローン戦 |
上級部隊 | ![]() |
基地 | キーウ |
戦歴 | ロシアのウクライナ侵攻 |
指揮 | |
司令官 | ロバート・ブロヴディ少佐 |
著名な司令官 | ヴァディム・スハレフスキー大佐(初代司令官) |
識別 | |
無人システム軍旗 | ![]() |
ロゴ | ![]() |
ウクライナ無人システム部隊(ウクライナむじんシステムぶたい、ウクライナ語: Сили безпілотних систем Збройних сил України、略称СБС)は、ウクライナ軍において無人航空機(ドローン)や無人艇の運用に特化した兵科のちに軍種。日本語メディアでは(ウクライナ)無人兵器軍[1]、無人システム軍とも呼ばれる。2022年に始まったロシアからの侵攻を迎え撃つウクライナ軍は各種無人兵器を開発・投入しており、2024年に世界初の専門軍種を発足させた[2]。
歴史
2024年2月6日にウクライナの大統領ウォロディミル・ゼレンスキーがビデオ演説でウクライナ無人機軍の新設に関する大統領令に署名したと発表した[3]。ロシアのウクライナ侵攻に対して無人兵器を効果的に使用するため、専門部隊を編成した[4][5][6]。
2024年6月25日、ゼレンスキー大統領は国家安全保障・国防会議が定めたウクライナ軍の無人システム部隊創設に関する決定を承認した[7]。これにより陸軍、海軍、空軍、空中機動軍、特殊作戦軍、海兵隊に次ぐ7番目の独立軍種に昇格した。これに先立ち2024年6月10日、無人システム運用担当のウクライナ軍副司令官ヴァディム・スハレフスキー大佐が無人システム部隊司令官に正式に任命された[8][9]。
2024年9月3日、ウクライナ最高議会は、軍の独立部門に無人システム部隊を含めることを規定する法律第11507号を採択した[10]。
ウクライナでは正規軍以外に、ウクライナ保安庁(SBU)が特殊作戦や情報収集向けにドローンを開発・運用しており、2025年6月1日にはロシア本土奥深くの空軍基地などを標的に、ドローンによる大規模奇襲を実施した(蜘蛛の巣作戦)[11]。
組織
無人システム部隊司令部(キーウ)
第59独立強襲旅団
第9独立無人システム旅団
第14独立無人航空機システム連隊
第412独立無人システム大隊「ネメシス」[2][12]
第413独立無人システム大隊「レイド」[13]
第419独立無人システム大隊
第420独立無人システム大隊
第423独立無人システム大隊[14]
第424独立無人システム大隊[15]
フライングスカル大隊[16]
第93独立支援大隊[17]
- 第230独立兵站大隊
第190訓練所
脚注
出典
- ^ 「露、無人機迅速配備へ/プーチン氏指示 今夏にも特化部隊」『読売新聞』朝刊2025年6月14日(国際面)
- ^ a b ウクライナ軍の「吸血鬼ドローン」、夜中に疾走するロシア亀戦車に爆弾を命中させる フォーブス・ジャパン
- ^ “УКАЗ ПРЕЗИДЕНТА УКРАЇНИ №382/2024”. 2024年9月21日閲覧。
- ^ “ウクライナ「無人兵器軍」新設へ…砲弾不足が深刻化、兵士の被害抑制にも期待”. 読売新聞オンライン (2024年2月8日). 2024年2月9日閲覧。
- ^ 日本放送協会 (2024年2月7日). “ウクライナ 軍に無人機特化部門を創設へ ロシアへの反撃に活用”. NHKニュース. 2024年2月9日閲覧。
- ^ “Ukraine creates a branch of its armed forces specific to drone warfare” (英語). NBC News (2024年2月7日). 2024年2月9日閲覧。
- ^ “УКАЗ ПРЕЗИДЕНТА УКРАЇНИ №382/2024 Про рішення Ради національної безпеки і оборони України від 25 червня 2024 року "Про створення у структурі Збройних Сил України Сил безпілотних систем як окремого роду сил"”. ウクライナ大統領府. 2024年12月29日閲覧。
- ^ https://t.me/GeneralStaffZSU/153312024年12月29日閲覧
- ^ “Новим командувачем Сил безпілотних систем ЗСУ став Вадим Сухаревський: що про нього відомо” (ウクライナ語). ФОКУС (2024年6月10日). 2024年12月29日閲覧。
- ^ “Рада підтримала створення Сил безпілотних систем у ЗСУ” (ウクライナ語). www.ukrinform.ua (2024年9月3日). 2024年12月29日閲覧。
- ^ 「蜘蛛の巣」作戦で使われた無人機はウクライナ保安庁の自家製 ウクルインフォルム(2025年6月11日)2025年6月15日閲覧
- ^ “Батальйон безпілотних систем «Nemesis» став полком” (ウクライナ語). Мілітарний. Чесні новини про армію, війну та оборону.. 2024年12月29日閲覧。
- ^ “Кум на півмільярда — наші дронарі допомогли спалити ворожої техніки на величезну суму” (ウクライナ語). armyinform.com.ua. 2024年12月29日閲覧。
- ^ “423 окремий батальйон безпілотних систем запрошує приєднатися до їхньої команди” (ウクライナ語). vin.gov.ua (2024年7月30日). 2024年12月29日閲覧。
- ^ “Оператор ударних БпАК” (ウクライナ語). Lobby X. 2024年12月29日閲覧。
- ^ “Оператор/пілот БПЛА” (ウクライナ語). Lobby X. 2024年12月29日閲覧。
- ^ “Сапер” (ウクライナ語). Lobby X. 2024年12月29日閲覧。
外部リンク
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