第五部 アエトニキ事変
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/02 01:44 UTC 版)
「少年魔法士」の記事における「第五部 アエトニキ事変」の解説
[9巻 - 15巻]幾人もの世界有数の占者が「人王が死ぬ」と予言し、予言した占者たちは能力を失う。予言を受けてエディンバラに主だった魔法使いが集まった。しかしレヴィやラフィトゥは、その予言に不信を抱き、ナギは人王アークの策略だと考える。エディンバラ城を観光していた勇吹とカルノは、大人の姿の人王アークの幻影に、指輪を探してほしいと依頼される。 会議が始まるが、退屈したカルノは抜け出し、ナギに会う。ナギは自分の一部とアークの指輪をカルノに無理やり喰わせ、カルノはナギの誕生とアークと過ごした日々のヴィジョンを見る。心霊生物であるナギは、人の心を写す鏡やオウムのような存在だった。アークはナギを愛し、永遠に生きるなら永遠に持ち続ける価値があるものだけを覚え、いつかそれを教えてくれと頼む。すぐれた魔法使いだったアークは、その時代の唯一の人王の継承者で、世界を守るためナギと別れ、世界に災いをもたらす72の英霊の封印を引き継いだ。魔法使いの頂点である人王は、世界のための人柱だったのだ。 会議中、突然少年の幻影が姿を現し、勇吹を聴衆の面前に引っ張り出した。彼は人王であり、勇吹を次の人王に指名する、勇吹が引き継がなければ誰も生き残れないと伝える。そして実家もろとも勇吹の父と義母をヒマラヤ山脈に移動させ殺した、勇吹のやる気を出させるためだと告げ、契約の残っていたナギを連れて去った。調査の結果、勇吹の両親はヒマラヤで死亡しており、弟の勇太は騎士団のヒューバートだったことがわかった。勇太は過去に飛ばされて記憶を失い、アメリカで生きてきたのだ。 ラフィトゥの指導を受けた勇吹は、すべての生き物がエーテルで構成されていること、自分は全てを作り替え、人間すら再生できることに気がつき、失った家族を生き返らせることができる事実に打ちのめされる。ヒューバートは保身のために、表向き騎士団を追放され、勇吹達のもとに身を寄せた。 世界中の魔法使いたちのもとに、アークから羽の形でメッセージが送られる。アークはカルノと勇吹を利用して、この世のすべてを再構成して神を作る、選ばれた魔法使いを神の頭にすると告げた。レヴィの母アンヌやヒューバートは人王の提案を拒否したが、多くの魔法使いたちがそれに追従した。魔法使いたちは封印された人王の結界を破ろうとし、勇吹たちを襲うようになる。ラフィトゥの組織三山の連中に襲われた勇吹たちは、シェーラの退魔組織キタブ・エル・ヒクメトの拠点に移動。カルノはシェーラの父が作った死者たちからなる「骸骨寺」を喰い、死んだ魔法使いたちの大量の情報を取り込み、急速に魔法使いとしてのレベルが上がるが、同時に人間としての身体機能を失っていった。アークにダンジョンタイプの結界に閉じ込められ、カルノはキタブ・エル・ヒクメトを脱走したユーハと戦い撃破。カルノは知らぬ間にユーハの魂を喰い、自失したカルノをレヴィが導きアークのもとに向かう。アークはレヴィを殺害して魂をカルノに喰わせ、首をナギに贈った。 勇吹とカルノは以前遊びに来たネス湖を訪れ、その頃があまりに遠いことに愕然とする。二人はナギを取り戻し、人王を倒し、二人で生き延びることを誓う。
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