福岡県平原方形周溝墓出土品
主名称: | 福岡県平原方形周溝墓出土品 |
指定番号: | 41 |
枝番: | 0 |
指定年月日: | 1990.06.29(平成2.06.29) |
国宝重文区分: | 国宝 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 弥生 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 本件は、福岡県前原市に所在する史跡曽根遺跡群のうち、平原遺跡の一号墓にあたる方形周溝墓からの出土品一括であり、平成二年に重要文化財に指定されたものである。 平原方形周溝墓は玄界灘を遠望する台地に築かれており、『魏志倭人伝』に記述された伊都国の王墓にあたるといわれている。 発掘調査は蜜柑園造成を契機として、昭和四十年に行われた。墳丘は東西一四メートル、南北一一メートルの不整な長方形を呈し、周囲には周溝が巡る。墳丘中央に設けられた主体部は、東西四・六メートル、南北三・五メートルの長方形の墓壙の中に割竹形木棺を納めていた痕跡が検出された。 本件は、この主体部から出土した銅鏡、玉類などの副葬品で構成され、周溝、土坑などからの出土品を附【つけたり】とする。銅鏡は墓壙内の四隅から破砕された状態で検出された。方格規矩鏡が三二面分、内行花文鏡が七面分、四〓鏡が一面ある。棺内からは朱と玉類が大量に見つかり、鉄素環頭大刀も一点出土した。これらの副葬品のうち、銅鏡は合計四〇面という、一遺構からの発見では他を凌駕した数量である。その中には同型鏡が存在するとともに、面径四六・五センチメートルというわが国最大の内行花文鏡を五面含むなど、注目すべき内容をもっている。隔絶した大きさと数量をもつ平原方形周溝墓の鏡群は、わが国の出土鏡の中でも最も重視すべき鏡群の一つである。弥生時代から古墳時代への変化を考えるうえで欠くことのできない重要な資料であり、その学術的価値はきわめて高い。 なお銅鏡の員数については、平成七年度から十六年度まで実施した修理のなかで、内行花文鏡(一二号鏡)が二面分の破片を同一個体に復元されていたことが確認された。そのため銅鏡の員数は一面分増加し、四〇面分となった。 |
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