福岡県峯遺跡十号甕棺出土品
主名称: | 福岡県峯遺跡十号甕棺出土品 |
指定番号: | 442 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1988.06.06(昭和63.06.06) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 弥生 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 峯遺跡は、筑後平野の北部、曽根田川右岸の微高地上に所在する。本遺品は、昭和六十年の発掘調査出土品のうち、第十号甕棺から発見された、ガラス璧片円板【へきへんえんばん】二箇、内行花文清白鏡【ないこうかもんせいはくきよう】、内行花文日光鏡【ないこうかもんにつこうきよう】各一面、鉄剣、鉄戈【てつか】各一口および鉄鑷子【てつちようし】一箇の副葬品一括である。 ガラス璧片円板は径三・八センチ、径三・五センチの二箇があり、いずれもその中央に小孔が穿たれ、表面には穀粒状文が規則的に配される。濃緑色を呈し、舶載のガラス璧を再加工した装飾品と思われる。 内行花文清白鏡は、面径一七・二センチ、円鈕の周囲に十二曜文を配し、八弧の内行花文が周る。銘帯には「潔清白…」からなる三三字が漢隷で鋳出される。内行花文日光鏡は、面径六・七センチ、円紐座から八弧の内行花文の各弧頂に、放射状の線文が繋がり、外区の銘帯には「是日□(之)□(光)□(天)□(下)□(大)□(明)」と鋳出されている。 鉄剣は全長三一・六センチ、鉄戈は全長四一・七センチで、いずれも銹化が著しいが、全体の形を良く遺こす。鉄鑷子は、全長九・三センチで、棒状の鉄板を二つに折り曲げて作られたものである。 本遺品の一括は、通常、副葬品の稀な弥生時代甕棺墓にあって、ガラス璧片円板を含む、前漢鏡、鉄製品が明確な副葬品の組み合わせを示して出土したものである。特にガラス璧の出土は、福岡県三雲【みくも】遺跡、同県須玖岡本【すくおかもと】遺跡に次ぎ、わが国で三例目で、二次的な加工品とはいえ、完形品で二箇出土したことは注目される。 これら遺品は、対外交渉の上からも関心のもたれる資料を含み、弥生時代社会の実態究明に欠かすことができないものとして、その価値は高い。 |
考古資料: | 福井県一乗谷朝倉氏遺跡出土品 福井県鳥浜貝塚出土品 福岡県小郡若山遺跡土坑出土品 福岡県峯遺跡十号甕棺出土品 福岡県栗田遺跡祭祀遺構出土土器 福岡県英彦山経塚出土品 福岡県隅・西小田遺跡群出土品 |
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