男子日本代表への対応
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「2010年アジア競技大会におけるサッカー競技」の記事における「男子日本代表への対応」の解説
尖閣諸島中国漁船衝突事件の影響で、AFC U-19選手権2010では、中国人の反日行為があった。その為、厳戒態勢で中国の警察官が20人で警備にあたった。また、現地では日本大使館、中国公安当局が協力し、日本が中国に勝った場合の中国人の暴動などに備え、選手、関係者、サポーターの避難シミュレーションが行われた。日本国旗、横断幕も持ち込みは禁止され、観客席から中国人サポーターの映像を撮るのも禁止された。ネットでは、日中戦の検索が規制された。そして、在広州日本総領事館や広州日報は、ヤジやブーイングを控えるよう呼びかけた。 11月6日、代表者会議にて試合前日の公式練習でのスパイクとボールの使用禁止が決定された。禁止の理由について大会組織委員会は「芝の状態をキープしたい」からだと述べた。日本側は抗議したが受け入れられず、結局慣れないピッチでボールの感触などを確かめられないまま試合に臨むこととなった。また、同日、市橋二中学で初練習を行ったが、学校前の道路を封鎖したり、近隣の商店を閉店し、ピッチの周辺には迷彩服を着た警備員が配置された。また、チームに対しても金属探知機で選手だけでなくボール、スパイクにまでチェックした。 11月8日、日本対中国戦が行われたが、日本国歌斉唱の際に中国人観客席からブーイングがあがり、起立しない一部の観客もいた為、警察が制止し、起立させる場面があった。また、一部では、中国人サポーターが日本人サポーターへ罵声を浴びせた。 警備状況は、会場付近に武装警官ら数千人を配置し、装甲車や銃器を構える特殊部隊が競技場入り口を固め、日本人観戦区域に警官の壁を設置したり、報道陣のカメラも入念な検査を行った。日本人サポーターは、商業ビルに集合し、主催者側が用意したバスで会場へ入り、中国人観客が全て出払った後に会場から退場した。また、スタジアムの収容人数は約5万2千人で、約2万枚は完売した。残りの枚数の一部は、私服警官や模範的観客として動員組に渡されたものと思われる。そして、学生に対しては動員であることを隠すため、学校名が入ったジャージを着用しないよう当局から念押しされていたことがネット上で暴露された。警備責任者は、「他の会場と変わらない。日中戦だからといって特別な態勢は取らない」と断言していたが、実際にはトラブル防止のため、さまざまな方策がとられていた。 日本のA代表監督のザッケローニ監督が観戦したが、代表監督に用意されるVIP席ではなく一般席に座らされた。
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