生物X ワイアール星人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 01:20 UTC 版)
「ウルトラセブンの登場怪獣」の記事における「生物X ワイアール星人」の解説
第2話「緑の恐怖」に登場。 突然変異によって惑星全体が植物で覆われたワイアール星出身の宇宙人。緑の蔦のようなもので構成された身体に高度な知能を備えており、地球人を自分たちと同じ植物人に変えて支配しようと目論む。 宇宙ステーションV3の石黒隊員を「チルソナイト808」という金属塊の中に閉じ込め、彼に化けて地球に侵入する。昼間は小型の金属塊に入った電子頭脳から転送される石黒の外観情報によって彼の姿に擬態しているが、夜になると本来の姿に戻り、人々に特殊な液体を浴びせ、次々と植物人に変えていく。周囲に警戒され始めた後、石黒の妻を連れての旅行に見せかけて逃亡を図ったところ、電子頭脳が入った金属塊をダンに破壊されて人間の姿を維持できなくなり、箱根に向かう列車内で正体を現す。最後は山間で巨大化してセブンとの戦闘に挑むが、全身から放つ緑色の光線も効かず、アイスラッガーで真っ二つにされたうえ、エメリウム光線で焼却される。電子頭脳が破壊された直後に大きな金属塊も割れたため、内部の石黒も無事に救出される。その後、石黒はウルトラ警備隊と共に現場へ駆けつけて妻と再会するが、それまでの経緯から悲鳴を上げた彼女に自分が本物であることを説明して安堵され、改めて旅行へ出発する。 スーツアクター:春原貞雄、佐々木孝吉 『ウルトラ怪獣大全集』では、別名を植物宇宙人と記述している。 ワイアール星人が使用していたチルソナイトは、『ウルトラQ』にも怪獣ガラモンの入っていた隕石を構成する合金として登場している(脚本は同じ金城哲夫)。本作品での設定ではワイアール星から産出される金属で、ダンの透視能力が通用しない。衝撃を与えると甲高い音が鳴るが、硬度はあまり高くなく、金属塊はダンの振るった金槌の一撃で破壊されている。後年、円谷プロ公式サイトのエイプリルフールネタでは、本作品の「チルソナイト808」は「金属」、ガラモンの「チルソナイト」は「合金」とそれぞれ解説されていた[要出典]。 ワイアール星人の名前は、植物に含まれる葉緑素をローマ字に直したときの「YouRyokuso」からきている。 デザインは成田亨。体が空洞に見えるよう、着ぐるみの各所には鏡がはめ込まれている。成田はこの手法について、「成功とはいえない」と評している。 ロマンスカー内の撮影では、本編助監督の佐々木がスーツアクターの手配を忘れてしまった。そこで自ら着ぐるみに入ることで、監督たちの許しを請うたという。 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの胴体を構成する怪獣の1体となっている。
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