滋賀県雪野山古墳出土品
主名称: | 滋賀県雪野山古墳出土品 |
指定番号: | 542 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 2001.06.22(平成13.06.22) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 古墳 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 本件は、滋賀県八日市市上羽田町、近江八幡市新巻町、蒲生郡竜王町川守にまたがって所在する雪野山古墳の埋葬施設から出土したものの一括である。 雪野山古墳は標高三〇八・八二メートルの山頂部に立地し、全長七〇メートル、後円部径四〇メートル、前方部長三〇メートルの前方後円墳である。発掘調査は、平成元年度から平成四年度まで実施され、未発掘であったこの古墳の全貌が明らかにされた。埋葬施設は長軸一〇・六メートル、短軸七・〇メートルの土壙【どこう】に築かれた竪穴式石室で、滋賀県下では最古の前方後円墳である。 出土品は三面の三角縁神獣鏡【さんかくぶちしんじゆうきょう】を含む銅鏡五面、武器・武具を中心とする多彩な鉄製品に、多数の銅鏃、初現的な形態をもつ鍬形石【くわがたいし】と琴柱形【ことじかた】石製品等の石製品類、ガラス小玉【こだま】、供献【きょうけん】用の壺、さらには多彩な漆【うるし】製品で構成されている。 特に棺内から出土した靫【ゆぎ】は、革製の矢筒本体に太さの異なる糸を菱形に編み上げ、黒漆【くろうるし】を施したもので、赤色顔料の付着も認められる。この時期の靭の実態を知る上で極めて貴重なものである。また他の漆製品には多数の竪櫛【たてぐし】、それを納めていた合子【ごうす】状のもの、短甲【たんこう】状のもの、槍の柄と考えられる黒漆塗の棒状品、および武具の一部と推定されるものなど多彩である。 また鉄冑【てつかぶと】は小札革綴冑【こざねかわとじかぶと】であるが、これは初現期の鉄製冑が乏しい中でほぼ完全な形を保って出土した、稀有な例である。さらにその復元がなされたことにより、未解明であった小札革綴冑の形態や技術に関する多くの成果をもたらした。 以上のように本件は、遺存状況の良い漆製品を伴う前期古墳出土の一括資料として極めて重要である。 |
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