活用形と種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 05:59 UTC 版)
詳細は「活用」を参照 名詞が格助詞を伴ってさまざまな格を示すのに対し、用言(動詞・形容詞・形容動詞)および助動詞は、語尾を変化させることによって、文中のどの成分を担っているかを示したり、時制・相などの情報や文の切れ続きの別などを示したりする。この語尾変化を「活用」といい、活用する語を総称して「活用語」という。 学校文法では、口語の活用語について、6つの活用形を認めている。以下、動詞・形容詞・形容動詞の活用形を例に挙げる(太字部分)。 活用形動詞形容詞形容動詞未然形 打たない打とう 強かろう 勇敢だろう 連用形 打ちます打った 強かった強くなる強うございます 勇敢だった勇敢である勇敢になる 終止形 打つ。 強い。 勇敢だ。 連体形 打つこと 強いこと 勇敢なこと 仮定形 打てば 強ければ 勇敢ならば 命令形 打て。 ○ ○ 一般に、終止形は述語に用いられる。「(選手が球を)打つ。」「(この子は)強い。」「(消防士は)勇敢だ。」など。 連用形は、文字通り連用修飾語にも用いられる。「強く(生きる。)」「勇敢に(突入する。)」など。ただし、「選手が球を打ちました。」の「打ち」は連用形であるが、連用修飾語ではなく、この場合は述語の一部である。このように、活用形と文中での役割は、1対1で対応しているわけではない。 仮定形は、文語では已然形と称する。口語の「打てば」は仮定を表すが、文語の「打てば」は「已(すで)に打ったので」の意味を表すからである。また、形容詞・形容動詞は、口語では命令形がないが、文語では「稽古は強かれ。」(風姿花伝)のごとく命令形が存在する。 動詞の活用は種類が分かれている。口語の場合は、五段活用・上一段活用・下一段活用・カ行変格活用(カ変)・サ行変格活用(サ変)の5種類である。 動詞の種類特徴例五段動詞 未然形活用語尾が「あ段音」で終わるもの 「買う」 上一段動詞 未然形活用語尾が「い段音」で終わるもの 「見る」「借りる」 下一段動詞 未然形活用語尾が「え段音」で終わるもの 「出る」「受ける」 カ変動詞 「来る」および「来る」を語末要素とするもの サ変動詞 「する」および「する」を語末要素とするもの
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