沖縄県首里城京の内跡出土陶磁器
主名称: | 沖縄県首里城京の内跡出土陶磁器 |
指定番号: | 536 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 2000.06.27(平成12.06.27) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 518点 |
時代区分: | 尚氏第一王統 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 本件は、沖縄県那覇市首里当蔵に所在する首里城内郭の南西部にあたる、京の内跡の建物跡から出土した陶磁器の一括である。 「京の内」は霊力のある聖域という意味があり、なかに存在した首里森御獄【しゅりむいうたき】は琉球王国の最高神女である聞得大君【きこえおおきみ】が神を迎えて、歴代の琉球国王に託宣を下した拝所である。 この京の内跡の発掘調査は国営沖縄記念公園首里城地区整備事業の一環として、平成六-七年度に実施され、約二〇〇〇平方メートルが調査された。その結果、この建物は天順三年(一四五九)に焼失したことが判明した。 出土した陶磁器は、中国産の青磁、白磁、明代の染付を中心に、元代の染付、色絵、褐釉陶・磁器、瑠璃釉、紅釉など、タイ産の褐釉陶器、ベトナム陶器、日本の備前陶等で構成されている。これらは概ね一四世紀中ごろから一五世紀中葉のものである。なかでも紅釉水注は、北京の故宮博物院に二点と景徳鎮窯跡出土の破片一点が確認されているのみである。また、元染付の合子は遺存する部分は少ないが、きわめて貴重な出土例である。 また、中国産の陶磁器を中心に、タイ、ベトナム、日本などアジアの主要な陶磁器の生産地から交易によって集められたものが出土している。 琉球王国は首里城正殿前につられていた「万国津梁鐘」の銘文に「船舶を諸国と結ぶ小橋とすることによって異国の宝物類が国中に充満する」(訳文の主旨)とあるように、中継貿易で栄えた琉球王国の繁栄ぶりを如実に示す貴重な一括資料である。 なおこの建物跡からは、兜鉢、小札、鎖帷子、釘、鍔等の金属製品、火災の際に溶着したガラス小玉塊が出土しており、あわせて保存を図りたい。 |
考古資料: | 水晶舎利塔 水注形土器 沖縄県斎場御嶽出土品 沖縄県首里城京の内跡出土陶磁器 河内国南河内郡茶臼山古墳出土品 河内国府遺跡出土品 注口土器 |
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