民俗学の研究とは? わかりやすく解説

民俗学の研究

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/15 04:48 UTC 版)

夜這い」の記事における「民俗学の研究」の解説

赤松啓介の『夜這い民俗学』(1994年)によると、夜這いについては、時代地域各社会層により多様な状況であり、共同体ムラ)ごとの掟に従う必要はあったが、夜這い相手選択や、または女性側から拒絶など、性的には自由であり、祭りともなれば堂の中で多人数による「ザコネが行われ、隠すでもなく恥じるでもなく、奔放に性行為が行われていた。ただし、その共同体の掟に従わねば、制裁が行われることもあった。赤松によれば戦争その他などで男の数が女に比して少なかったことからも、この風習重宝され可能性があるという。 また明治以降夜這い風習廃れたことを、夜這いと言う経済寄与しない風俗廃して各種性風俗産業目を向けさせ、税収確保しようとする政府意図有ったではないか、としている。 なお、日本共同体においては少女初潮迎えた13歳、または陰毛生えそろった15 - 16歳から夜這い対象とされる(ただし、婚姻中は対象外となる場合もある。この辺りは共同体により様々である)。その際儀式として性交が行われた。少年13歳フンドシ祝いが行われ、13歳または15歳若衆となるが、そのいずれか時に年上の女性から性交を教わるのが儀式である。その後夜這いで夜の生活の鍛練を積む。 赤松明治42年1909年兵庫県出身であるが、この当時はまだフンドシ祝い残っていたと言う適当な相手が見つからない場合実父実母がその相手務め場合もあった。日本共同体では夜這い前に上の如く性教育が行われた。ちなみにこの様次第であると当然、赤ん坊が誰の子であるのかよく解らない、などと言った例がよく見られたが、共同体一員として、あまり気にすることなく育てられた。 柳田國男は「淫風陋習」とした。 服部英雄現地調査について以下のように述べている。「むかしの若者暮らしについて聞く項目もある。話が弾んでいたら、若者の恋についても尋ねてみようとなっている。案外にヨバイ経験者が多い。この手のはなしはふつうは男性みがいる場での武勇伝になるのだが、ある学生老夫婦一緒にいる場でその話を聞いた。「そがんな話、初め聞く奥さん知らない話が聞けた。とかく興味本位語られているが、若者の恋に今も昔もない。ヨバイはふつうの恋愛だった。」。

※この「民俗学の研究」の解説は、「夜這い」の解説の一部です。
「民俗学の研究」を含む「夜這い」の記事については、「夜這い」の概要を参照ください。

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