機器改良・更新
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 16:09 UTC 版)
「スイス国鉄Re410形電気機関車」の記事における「機器改良・更新」の解説
1次形は1950年以降の大規模検査時に床下車体中央下部にSignumと呼ばれる信号装置の車上子を設置している。なお、2次形は製造時よりこれを搭載している。 1955年より順次乗務員の運転台側の乗降扉および台枠扉下部のステップが埋められ、助士席側乗降扉の手すりが黄色に変更されている。なお、改造は外板に扉やステップの形状が残るものが基本であったが、その後の車体補修等により、扉靴摺りを残して外販を平滑にしたり、靴摺りも含め完全に埋められたりした機体も多く存在していた。 1次形は1959年の10015号機から1960年の10008号機にかけて、R3と呼ばれる大規模検査にあわせて401-426号機から10001-10026号機への改番のほか、直通ブレーキを入換用ブレーキに変更、自動ブレーキ弁をウエスチングハウスのTyp W4からMFO製のFV3bへの変更、同じくMFO製のTyp EST4d-Lokブレーキ制御弁の装備、車体中央2箇所の砂箱と砂撒き装置を撤去してバネ式駐機ブレーキを装備といったブレーキ関係の改良、軸重補償装置の自動化、速度計の機械式から電気式への変更、10001-10016号機の運転台に後方への傾斜を付け、着席での運転に対応させるといった改造がなされている。 2次形についても同様に1959年の10039号機から1963年の10045号機にかけてのR3大規模検査の際に、427-450号機から10027-10050号機への改番、入換用ブレーキ弁のTyp FDへの改良、、自動ブレーキ弁をウエスチングハウスのTyp W4からMFO製のFV3bへの変更、同じくMFO製のTyp EST4d-Lokブレーキ制御弁の装備、車体中央2箇所の砂箱と砂撒き装置を撤去してバネ式駐機ブレーキを装備といったブレーキ関係の改良、速度計の機械式から電気式への変更がなされている。 1962-63年の冬季の大雪の際に、当時冷却気導入口が機関車右側の下部4箇所のみであった1次形は機器室への雪の進入による故障が多発した。その対策として、1963年に10006号機で機関車右側上部の明取り窓を冷却気導入口として計8箇所として吸込風速を低減させるとともにルーバーを従来の横目のものから縦目の防雪、防塵タイプのルーバーへの変更改造がなされ、これが良好であったため1967年にかけて1次形全機を対象に改造が実施されている。 10025号機でシングルアーム式パンタグラフの試験が1966-70年の期間で実施され、片側のパンタグラフをシングルアーム式のものに交換して運用されていた。 1980年にはTEE専用機の10033、10034、10046、10050号機に客車の自動扉および室内灯制御用の12芯のUIC形の電気連結器が正面中央と右側の窓間上部に設置されている。 資材不足の時期に製造され、品質の劣っていた1次形の特に初期の機体について主変圧器の更新改造が順次実施されていたほか、1991年5月から、故障の多かったブレーキ用リターダイコイルを保護するために回生ブレーキ電流を8-10%低減する改造が1次車を対象に実施されている。
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